レース2でベナーニ選手が優勝、モンテイロ選手が2位を獲得
Honda Civic WTCCの今季初優勝を1-2フィニッシュで飾る

2014年10月12日(日)・決勝
会場:上海国際サーキット(4.603km)
天候:晴れ/気温:25℃/コースコンディション:ドライ

世界ツーリングカー選手権(WTCC)第10戦は10月12日(日)、気温25℃となる好天のもと、中国の上海国際サーキットで決勝レースを迎えました。

午後3時から行われたレース1では、「ゼングー・モータースポーツ(Zengő Motorsport)」のノルベルト・ミケリス選手が4番手、「カストロール・ホンダ・ワールド・ツーリングカー・チーム(Castrol Honda World Touring Car Team)」のティアゴ・モンテイロ選手が6番手、ガブリエーレ・タルクィーニ選手が7番手からのスタート。そして、「プロチーム・レーシング(Proteam Racing)」のメディ・ベナーニ選手は10番手からスタートし、上位進出を狙います。好スタートを切ったタルクィーニ選手は、ポジションを1つ上げて6番手に浮上。オープニングラップを終え、ミケリス選手が4番手、タルクィーニ選手は5番手、モンテイロ選手は6番手となりました。スタートで出遅れたライバルが2周目にモンテイロ選手を、4周目にタルクィーニ選手を、6周目にミケリス選手をパスし、レース中盤ではミケリス選手が5番手、タルクィーニ選手が6番手、モンテイロ選手が7番手となり周回を重ねていきます。このあとポジションは変わらず、14周のレースはチェッカーフラッグを迎えました。スタートで出遅れ、12番手までポジションを下げたベナーニ選手でしたが、激しいバトルの末に10位まで巻き返し、ポイントを獲得しました。

続いて行われたレース2では、リバースグリッドによりベナーニ選手がポールポジションからのスタート。そして、タルクィーニ選手が4番手、モンテイロ選手が5番手、ミケリス選手が7番手からのスタートとなりました。Honda Civic WTCC勢は好スタートを決め、オープニングラップではベナーニ選手がトップ、タルクィーニ選手が2番手、モンテイロ選手が3番手とHonda Civic WTCCは1-2-3態勢となりました。ベナーニ選手は快調にラップを重ね、徐々に2位以下との差を広げます。5周目、2番手を走行していたタルクィーニ選手がスローダウンし、ピットに戻ります。これによってモンテイロ選手が2番手に上がりました。タルクィーニ選手はパワーステアリングのトラブルでリタイアとなりました。トップのベナーニ選手と2番手のモンテイロ選手は安定したラップを刻み、ポジションを守りきって14周のチェッカーフラッグを受け、Honda Civic WTCCは今季初優勝を飾りました。また、この勝利はベナーニ選手自身初の記録で、アフリカ人としても初めてのWTCC優勝を達成しました。ミケリス選手は終始激しいバトルを展開し、5番手でフィニッシュしましたが、レース後に4番手のドライバーがペナルティで降格したため、4位に繰り上がりました。

Hondaは第10戦を終え、マニュファクチャラーズ選手権で574ポイントを獲得し、2014年シーズンのランキング2位が確定しました。ドライバーズ選手権においては、モンテイロ選手が170ポイントで4位、ミケリス選手が142ポイントで5位に浮上、タルクィーニ選手が134ポイントで6位、ベナーニ選手が85ポイントで10位となっています。

メディ・ベナーニ選手(10位/優勝)
「最高の気分です。夢を見ているのではないかと思ってしまいます。優勝はものすごく特別なことで、何年も夢見てきました。この世界選手権に出ているトップドライバーたちの中に私を加え、優勝を可能にしてくれたモロッコ国王に感謝しています。また、私を全力で支えてくれた家族、Honda、JASモータースポーツ、そしてもちろん、プロチーム・レーシングにも感謝しています。スタートから最後の最後まで、全力を出しきりました。本当にうれしいです」

ティアゴ・モンテイロ選手(7位/2位)
「レース1ではライバルと激しい戦いになりました。タイヤがどんどん消耗していく中、私は限界ぎりぎりで走りました。レース2でのベナーニ選手の優勝は、私たちがプライベーターと協力し、彼らも私たちファクトリーチームと同じマシンを使用していることの証です。だから、メディ(ベナーニ選手)にとっても、Hondaにとっても、私にとってもうれしいことです」

ノルベルト・ミケリス選手(5位/4位)
「ここでの自分の結果を誇りに思います。レースの先頭にいるHondaの仲間たちを助けるために全力を尽くしました。レース2では、Honda Civic WTCC勢がライバルに差を縮められないように手助けしようと、最初から計画していたからです。それが実ったHondaのシーズン初優勝を、私もとてもうれしく思います」

アレッサンドロ・マリアーニ|Castrol Honda World Touring Car Team代表
「Hondaにとってもそうですが、Honda Civic WTCCに乗るカスタマーにとっても重要な勝利です。カスタマーは我々にとって大事な存在だからです。レース2でガブリエーレ(タルクィーニ選手)にパワーステアリングの問題が起きたのは残念です。そうでなければ、表彰台を独占できたかもしれません。レース2では、我々にスピードがあることを証明しました。このところ、スタッフ全員が懸命に努力してきた結果ですから、この勝利で皆の士気も高まります」

堀内大資 | Civic WTCC開発プロジェクトリーダー
「ようやく優勝することができました。この勝利によって、マシンのパワーが証明されました。ベナーニ選手、モンテイロ選手はミスもなくがんばって走りきり、とてもうれしく思います。残念だったのはタルクィーニ選手で、パワステのオイル漏れが発生してリタイアとなってしまいました。昨年同様、上海での表彰台独占が果たせるかと思いましたが、それはかないませんでしたね。マシンは、とくにエンジンにおいて北京から上海の戦いで大きくステップアップして、ライバルに引けを取らない速さとなっています。もちろん目標は次の鈴鹿での戦いですから、さらにステップアップして臨みます。鈴鹿でも昨年に続いて勝利を獲得できるよう、最大限の努力をしますので、応援よろしくお願いします」

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