2015 イタリアFIA-F4 第6大会(イモラ)レビュー
–佐藤 万璃音、チーム全体の不振で痛恨の無得点–
■大会概要
開催地:イタリア・イモラ(アウトドローモ・インテルナツィオナーレ・エンツォ・エ・ディーノ・フェラーリ:一周4.909km)
開催日:2015年9月18日(金)~20日(日)
■イモラ・レビュー
9月18日(天気:晴れ/路面:ドライ) 練習走行1回目 13番手/練習走行2回目 11番手
9月19日(天気:晴れ/路面:ドライ) 予選1回目 18番手/予選2回目 15番手
9月19日(天気:晴れ/路面:ドライ) レース1決勝(28分間+1周) 13位
9月20日(天気:晴れ/路面:ドライ) レース2決勝(18分間+1周) 21位
9月20日(天気:晴れ/路面:ドライ) レース3決勝(28分間+1周) 15位
イタリア・イモラのアウトドローモ・インテルナツィオナーレ・エンツォ・エ・ディーノ・フェラーリで9月18~20日、イタリアFIA-F4 第6大会が26台の参加で開催されました。この大会には国内外のカートレースで活躍してきた佐藤万璃音(さとう まりの/16歳)が、ヴィンチェンツォ・ソスピリ・レーシング(VSR)から参戦。6月下旬に同地で開催された第3大会では、VSRのチームメイトが表彰台に立つだけでなく佐藤自身も4位を獲得、さらに9月上旬に開催された第5大会のアドリアで2位表彰台に立った佐藤にとっては待ち焦がれたレースでした。
しかし、18日(金)に実施された練習走行の段階から、佐藤を含むチームの3台が揃って不振に見舞われました。翌19日(土)午前に実施された予選でも状況は好転せず、レース1決勝のグリッドを決める予選1回目は18番手、レース3決勝のグリッドを決める予選2回目も15番手に留まり、佐藤は悔しさをつのらせました。
同日午後のレース1決勝、18番グリッドの佐藤は好スタートを決めたものの位置取りが悪く順位を上げられませんでした。チームメイトとともに協力しながら順位を上げようと試みるも、お互いにペースが遅くなかなか思うような展開に持ち込めませんでした。それでも、荒れたレース展開に焦ることなく周回を重ねて13位でチェッカードフラッグを受けました。
20日(日)午前に実施されたレース2決勝、レース1決勝の結果に基づき13番グリッドとなった佐藤は好スタートを決めて9番手へ浮上しました。しかし、1周目の最終コーナーで8番手へ仕掛けようとした際にスキを突かれて10番手へ後退。直後、事故の発生を受けてセーフティカー(SC)導入、事故処理に長い時間が費やされた結果、残り1周の段階でSC 退去となりました。佐藤はここで順位を上げるべく、最終コーナーで9番手が開けた空間に飛び込みましたが接触、クルマにダメージを受けてリタイアとなりました(規定周回数に達していたので21 位完走扱い)。
同日夕刻に実施されたレース3決勝、15番グリッドの佐藤はレース2決勝の接触を問われて19番グリッドへ降格となりました。スタートを無難に決めた佐藤は、1周目で17番手、2周目で16番手へと徐々に順位を上げました。9周目には14番手まで浮上して⼊賞を目指すものの、前を走るペースの遅いクルマを抜ききれず、そのうち後方からの追撃にさらされて一時は17番手まで後退。それでも、最終周に発生した目の前の事故に乗じて15位でチェッカードフラッグを受けました。
なお、佐藤の次のレースは10月2~4日にイタリア・ミサノで開催されるイタリアFIA-F4 第7 大会(2015 シーズン最終大会)となります。引き続き佐藤に対するご支援とご声援をよろしくお願い申し上げます。
■佐藤万璃音のコメント
「イモラは6月の第3大会でもテストでも調子が良かったので、この第6大会の開催を楽しみにしていました。しかし、18日の練習走行では僕もチームメイトもあまりに遅くて話になりませんでした。19日の予選でも、クルマ、路面、ドライバーのすべての歯車がまったく噛み合っていませんでした。速いドライバーのスリップストリームを使うなど工夫しましたが、信じがたい順位に終わってしまいました」
「レース1決勝はチームメイトと協力しながら順位を上げようと話して臨みましたが、そもそも僕らのペースが遅いのでまったく上位にはついて行けませんでした。ぶつからずに走れたので18番手から13位へと上がりましたが、ドライバーとしては何もできないまま終わったレースでした」
「レース2決勝は事故によるセーフティカー導入で、ほとんど戦う機会を与えられませんでした。レーシングスピードで走れたのは最初の1周と最後の1周だけ。しかも、最後の1周では前のクルマに接触してしまいました」
「レース3決勝はここまでの2 レースでうっぷんが溜まっていたので、レース序盤から積極的に仕掛けました。ただ、14番手へ上がったところで、前のクルマが露骨な幅寄せで激しいブロック。何度も追い抜きを仕掛けましたが、そのスキを突かれてチームメイトに抜かれてしまいました」
「テストのときからどんなコンディションであってもトップ5 で居たこのイモラで、こんな週末を過ごすとは思いもしませんでした。すべてのセッションで、トップグループとの差が1 秒以上もあったなんて信じられません。応援してくださっている皆さまに、これほど恰好悪いレースを⾒せてしまって申し訳なく思います」
「2015 シーズン最終大会のミサノへ向けては、このイモラの結果を真摯に受け止めて、クルマのセットアップはもちろん自分の運転技術もあらためて⾒直し、悔いのないように臨むつもりです。今後もご支援とご声援をよろしくお願い致します」