2014年のF1をさまざまな記録で振り返る「2014年F1なんでもランキング」。まずは予選、決勝でのチームメイト対決です。
今年を象徴するチームメイト対決と言えば、メルセデスのルイス・ハミルトンとニコ・ロズベルグのふたりでしょう。最終戦まで繰り広げられた両者のタイトル争いは、ハミルトンの優勝、ロズベルグのリタイアという形で決着をみました。
しかし敗れはしたものの、ロズベルグもハミルトンを相手に立派な成績を残しました。今年のメルセデスは全19戦のうち、オーストリアをのぞく18戦でポールポジションを獲得しましたが、前半戦からチームメイトを上回る(7勝4敗)速さをみせていたロズベルグは、ハンガリー以降もハミルトンを上回る成績を残し、一発の速さではシーズンを通してチャンピオンを圧倒。最終的には11回のPPを奪い、2014年のポールポジション賞を見事に勝ち取りました。
逆に、これまで一発の速さに定評のあったハミルトンは、レースマネジメントにおいて大きな成長を遂げ、ドライバーとして熟成の域に達したと言えるでしょう。終盤戦も常に追いかける展開の多かったハミルトンですが、冷静にライバルを追いつめ勝負所で仕留める戦いぶりはまさにチャンピオンにふさわしい走り。イタリアGPから5連勝を決めるなど、精神面も含めた成長ぶりがうかがえました。
メルセデス以外で唯一勝ち星をあげたレッドブルのダニエル・リカルドは、シーズン後半も予選と決勝の両方でセバスチャン・ベッテルを上回る成績を残しました。一方、4年連続チャンピオンのベッテルは最後の最後までマシンに馴染めきれず、レッドブル最後のシーズンを初めて未勝利で終えることになりました。
そのベッテルを来年から迎え入れるフェラーリは、彼のチームメイトとなるキミ・ライコネンが同じように低迷。終盤になってようやく改善の兆しを見せたものの、シーズンを通した成績ではフェルナンド・アロンソに大敗を喫する形となりました。
フェラーリを破り、コンストラクターズ3位に躍進したウイリアムズは、バルテリ・ボッタスがドライバーズ選手権で4位を獲得、ベテランのフェリペ・マッサもシーズン終盤は母国ブラジルと最終戦アブダビで表彰台にあがる活躍をみせ、後半戦はボッタスを上回る成績を残しました。