19日、スペインのカタルニア・サーキットで開幕したF1合同テストは、メルセデスのニコ・ロズベルグが初日のトップタイムをマークした。
早朝から曇り空に覆われたものの、終始ドライコンディションで行われたバルセロナテスト初日。懸念されていた気温は最高13度、路面温度は28度(フェラーリのデータ参照)を記録した。この日はウイリアムズが新車FW35を発表し、今季2回目の合同テストにしてようやく全チームが新車を走らせることとなった。
そのなか、初日のトップタイムをマークしたのはメルセデスW04で54周を重ねたロズベルグだ。彼は朝のセッションでギヤボックストラブルに見舞われ、午前中14周と出遅れていたが、ミディアムタイヤを履いたセッション残り20分のところで1分22秒616をマーク、一転してトップで初日を終えた。
2番手につけたロータスのキミ・ライコネンは、ロズベルグのベストタイム更新直後に同じミディアムタイヤでフライングラップを刻み、セクター2ではロズベルグを上回るタイムを記録する。だが、最後はわずかに1000分7秒届かず2番手に甘んじた。
テスト初登場で注目を集めた地元スペインの英雄、フェラーリのフェルナンド・アロンソはトップから約コンマ3秒遅れの3番手タイムとなった。トップ2同様、セッション終盤にベストタイムを記録したアロンソはこの日最多の110周を走破。テスト初日の彼はマシン開発のためのデータ取りとピレリタイヤの理解にプログラムのすべてを費やしている。
午前のセッションをリードしたレッドブルのセバスチャン・ベッテルは、午後の走行でわずかながらベストタイムを更新したものの、最後は4番手で初日の走行を終えた。ベッテルはソフトウェアのトラブルで遅いスタートとなったが、問題解決の後は挽回を見せ、トータル66周を重ねた。
接戦の上位4台から約コンマ8秒遅れの5番手につけたのは、新車デビューのウイリアムズ。ステアリングを託されたエースのパストール・マルドナドは、空力評価とタイヤテスト、コンポーネントのチェックを行う中で軽い水漏れを起こしているが、大きなトラブルにはつながらず、86周とデビュー初日としてはまずまずの滑り出しを見せている。
トロロッソのダニエル・リカルドに次ぐ7番手となったマクラーレンのセルジオ・ペレスは、午後のセッションでメカニカルセットアップの変更を評価するために、ロングランを実施。コクピット内の制御系やチームとのコミュニケーションにも取り組んだ。
8番手はフォース・インディアのポール・ディ・レスタで、途中、燃料切れで最初の赤旗原因をつくったザウバーのエステバン・グティエレスが9番手。マルシャはマックス・チルトンが10番手タイムを記録した。最下位に終わったケータハムのシャルル・ピックは午後のセッションでギヤボックストラブルに見舞われている。
なお、昨年のバルセロナテストのベストタイムはキミ・ライコネン(ロータスE20)がマークした1分22秒030となっている。