全日本選手権フォーミュラ・ニッポン第7戦鈴鹿の決勝は7日、レース2が行われ、ジョアオ-パオロ・デ・オリベイラ(Mobil1 IMPUL)がトップでチェッカーを受け、優勝を飾るとともに2010年のシリーズチャンピオンを獲得した。

 レース1が終了しポイント差はさらに混沌、いよいよタイトルが決する大一番となったフォーミュラ・ニッポン第7戦鈴鹿のレース2。今回はタイヤ交換の義務づけがある28周のスプリント。いったいどんな戦略をチームが採ってくるのか? 注目が集まるところ。

 レース1でのミッショントラブルを解消させたロイック・デュバル(DOCOMO DANDELION)をはじめ、気温19度、路面温度27度という中、全車が無事にフォーメーションラップへ。迎えたスタートでは、塚越広大(HFDP)がストールする中、ポールのオリベイラがスタートを決めトップで1コーナーへ。2番手に小暮卓史(NAKAJIMA)が続くが、4番手スタートのアンドレ・ロッテラー(PETRONAS TOM'S)が冷えたタイヤで外から山本尚貴(NAKAJIMA)をパス! 3番手に浮上しオリベイラ、小暮を追った。

 迎えた2周目1コーナー、最終コーナーからオリベイラを狙っていた小暮がスリップを完全に活かし、超アグレッシブなパッシングでオリベイラをパス! 序盤は小暮、オリベイラ、ロッテラー、山本、そしてデュバルというトップ5でレースは推移する。

 5周目を迎える頃には上位陣はやや間隔が開き、トップ小暮はオリベイラに大きな差をつけていく。この順位のままで行くと、オリベイラは0.5ポイント差でチャンピオンを獲得する計算となるが、レースは10周を過ぎた時からピット作業解禁。各陣営の戦略でどう順位が変動するかに注目が集まった。

 まず最初にピット作業を行ってきたのは、9番手を走っていた大嶋和也(PETRONAS TOM'S)。リヤのみタイヤ交換、無給油でピットを後にする。一方、6番手平手は翌周にピットインし4本タイヤ交換を行うも、左リヤに手間取りタイムロスを喫する。

 上位陣の中では、14周目にまずはデュバルがピットイン。4本のタイヤを用意しながら、1本のみを交換する作戦を採り5秒でピットアウト! 一方、4番手山本は給油+4本交換を行うが、1本交換のデュバルに先行を許してしまう形となる。そして、トップ小暮がピットに向かったのは17周目。山本と同じメニューで作業をこなすが、あろうことかエンジンがストール! これで小暮は作業に22秒を要してしまった。

 翌周には、今度は2番手オリベイラがピットイン。TEAM IMPULはリヤのみ2本交換でオリベイラを送り出し、終わってみればオリベイラがトップに浮上! 小暮はストールによって、序盤に稼ぎ出したマージンを一気に逆転されてしまうこととなった。

 2番手となった小暮は、なんとか遅れを取り戻そうとファステストラップをマークして追い上げを開始するが、21周目にピットストップを行ったロッテラーが1本交換を行い小暮の眼前でピットアウト! これで小暮は3番手にドロップ、ロッテラーに抑え込まれる形となり、オリベイラの逃げ切りを許してしまう。

 トップのオリベイラは、やや2番手以下の接近を許すものの、盤石の走りで残り周回を走りきりトップでチェッカー! 見事優勝で2010年のフォーミュラ・ニッポンシリーズチャンピオンを獲得することに。2位はロッテラー、3位は小暮、4位は山本の攻勢を防ぎきったデュバルが入り、ランキングではオリベイラ、ロッテラー、デュバル、小暮という順位となった。

 ピットレーンでは、星野一義TEAM IMPUL監督は喜びの涙。新チャンピオンオリベイラは、マシンから降りた後渾身のガッツポーズをみせた。

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