入賞圏内を走行もピットストップのタイミングを失い、ドイツGPに続く連続入賞とはならなかった小林可夢偉。自身の公式ウェブサイトでは、「夏休み前にしっかりポイント獲って帰れず残念なレースとなってしまった」とハンガリーGPを振り返った。
例年気温が高くなりタイヤに厳しいといわれるハンガロリンクでのレースは前戦のドイツGP同様涼しいレースウイークを迎えた。タイヤの温め方に苦戦すると思われた可夢偉だったが、金曜のフリー走行は11番手と順調だった。
「金曜日の走りはじめの感触としては、ニュルよりは悪くないかなという感じでした。オプションを履くときにちょっとアグレッシブにフロントウイングを変更してみたりして、タイムはそんなに不安定ではなかったんですけど、クルマのバランスがまだまだなのか、タイヤの使い方がうまくいってないのか、見極めるのが難しかった。もともとこのクルマは、中低速のコースでは上から押し付ける力が少ないことも、ちょっと難しくしていたのかもしれません」と振り返る。
予選ではQ2で脱落した可夢偉。天候が良くなりリヤタイヤの温度が上がりすぎてしまったことが原因だったようだ。
「土曜日は金曜よりも天候が良くなって、路面温度も上がってクルマのバランスも変わったんですが、それに合わせてさらにバランスを取って予選ではクルマのフィーリングはすごく良くなっていました。 ただ、Q2の最後のラップではタイヤが1周もたなかった。セクター1は速かったんですけど、2から3にかけてはリヤタイヤの温度が完全に上がりすぎちゃっていて、これは予想外でしたね。今年初めて経験した症状で、いい勉強になりました。もともとQ3に行けるかなと思っていたので、Q3にいったら走らないでおこうとチームと話していたんですけど、チームメイトにとられてしまいましたね。ただ、今回あのタイヤの状況ではあとコンマ3は無理だったと思います」
雨が降ったりやんだりとめまぐるしく路面状況が変わった決勝レース。一時は6番手まで順位を上げていた可無偉。入賞を逃がしてしまったピットタイミングを語る。
「決勝レースは、前がメルセデスばっかりだし、どうやって戦おうかなと思ってました。ウエットで結構トリッキーな路面でしたが、スタートがうまくいって1周目に10番手まで上がったし、インターミディエイトのペースもよかった。その後プライムタイヤに履き替えてからのペースもまずまずだったんで、ポイントは獲れるだろうと思ってました」
「でも段々と流れがおかしくなった。オプションタイヤに履き替える2回目のピットストップで遅れて、そのあと隊列の後ろを走ることになったし、僕自身もう1回タイヤを履き替えると思っていたんですけど、なかなか呼ばれなかった」
「終盤に雨が降ってきたとき、チームはすぐにインターに変えようと無線で言ってきたんですけど、僕が大丈夫だといってステイアウトしたんです。それで7番手までポジションを上げたんですけど、その後タイヤを履き替えるタイミングを逃してしまいました。さすがにあれだけ長く走ったスーパーソフトタイヤではどうすることも出来ませんでした。もしインターに履き替えていたらもっと状況は悪かったかもしれませんけど、とにかく次のレースでは今週の経験をきちんと活かして入賞したいと思います」
(コメントは小林可夢偉公式サイト内「KAMUI'S REPORT」より引用)