小林可夢偉が、F1初の表彰台を獲得した日本グランプリの週末を振り返り、予選までの苦労を明かした。
「ようやく表彰台に乗ることができました。しかも僕にとってF1最初の表彰台の舞台が日本GP・鈴鹿サーキットになるなんて、本当に夢のようです」と可夢偉は自身のオフィシャルサイトに綴っている。
日本GPの可夢偉は予選で日本人ベストグリッドとなる3番手(正式順位は4位)を獲得し、決勝では自身のF1初表彰台となる3位に入った。だが彼は、すべてが順調だったわけではなく、初日のフリー走行を終えた時点でマシンに危機感を募らせていたことを明かしている。
「実は金曜日の時点では、まったくペースがなくて、うまくいっても(予選)Q3に入れるかどうかぐらいの感じで正直これはヤバイと思っていたんです」と可夢偉。
「レースに向けたロングランについては、なんとかなりそうな手応えはありましたけど、とにかくこの状況から絶対挽回しないといけないと頭の中で色んなことを考えすぎて、じつは夜ご飯をあまり食べる気分にもならなくて、ミーティングの合間にすこしサラダを食べるぐらいでした」
可夢偉のマシンは、翌日も良くなるどころかさらに症状が悪化。予選前の重要なフリー走行ではコースオフも演じている。
「クルマの状況はあまりよくなくて、土曜日のフリー走行では走りはじめからアンダーステアなんていうもんじゃないぐらいのアンダーステアで、まったくクルマが曲がってくれなくて、それでデグナーでコースオフしたんです」
「ただ、その後問題点も分かって、なんとか予選に挑みました。とにかくひとつでも前のグリッドを獲りたいと思っていたんですが、3番グリッドは期待していた以上の結果でした。チームが素晴らしい仕事で挽回してくれました」