2012年F1第6戦モナコGPは現地時間27日(日)にモンテカルロの市街地サーキットで78周の決勝レースが行われ、レッドブルのマーク・ウエーバーがポール・トゥ・ウインで今季初勝利を飾った。ザウバーの小林可夢偉は序盤でリタイアを喫した。
予選トップタイムのミハエル・シューマッハーが前戦のペナルティで5グリッドの降格を受け、70回目を迎えたモナコGPのポールポジションにはレッドブルのウエーバーがついた。また、予選9番手のパストール・マルドナドがふたつのペナルティで最後列まで後退したため、ザウバーの可夢偉は11番手スタートに変わった。
レースでは、スタートで4番グリッドのロメイン・グロージャンと3列目から抜群のダッシュを見せたシューマッハーが接触。コントロールを失ったグロージャンのマシンを避けようと後続の数台が絡み、それに巻き込まれた可夢偉のマシンが大きく宙に跳ね上げられる。これでレースはセーフティカーが先導、素早い撤去作業により4周目には早くもレース再開となったが、トラブルを抱えた可夢偉は6周をおえたところでガレージにマシンを入れた。
仕切り直しとなったレースは、ポールスタートのウエーバーが序盤からのリードを保ち、ピットストップのタイミングで一旦はトップを明け渡したものの、その後は再びトップに返り咲いてレースリーダーの座を死守。終盤には弱い雨の影響で上位6台が5秒差にまで縮まるも、ウエーバーは最後まで冷静な走りでトップのポジションを守ると、2010年に続くモナコ2勝目、通算では8勝目となる今季初のトップチェッカーを受けた。
2位はニコ・ロズベルグ、3位フェルナンド・アロンソ、4位セバスチャン・ベッテル、5位ルイス・ハミルトン、6位フェリペ・マッサとなり、注目のシューマッハーはレース終盤に燃圧のトラブルでリタイア、ジェンソン・バトンも他車と接触してチェッカーを受けることはできなかった。完走は15台。
この結果、今季のF1は開幕6戦で6人のウイナーが誕生する史上初の事態に。ドライバーズランキングでは、ベッテルと同ポイントの首位だったアロンソが単独のリーダーに立っている。