IZODインディカー・シリーズ第15戦ケンタッキーは、2デイ開催。予選終了後に、ウォームアップ走行が行われた。ロータス/KVレーシングの佐藤琢磨は、15分延長された貴重な走行時間を有効に使い、53周を走行。217.809マイルをマークし、8番手で決勝レース前の最後の走行を終えた。
IZODインディカー・シリーズ
第15戦ケンタッキー
ウォームアップ:8番手 24秒4618(217.809マイル)
IZODインディカー・シリーズ第15戦ケンタッキー・インディ300はナイトレースとして明日の夜8時45分にスタートが切られる。出場チームに決勝レースとほぼ同じコンディションで走るチャンスを与えるため、決勝前に行える最後の走行セッションは金曜の夕方に設定される。このウォームアップ・セッションよりファイナルプラクティスの方が呼び方としては正しいセッションは、今回に限り30分間ではなく45分間開催された。予選前のプラクティスが雨のために短くなってしまったためだ。佐藤琢磨は予選でのマシンが完全にバランスが取れていなかったため、セッティングを変更して走行。2セットのタイヤを投入し、セッションの半ば過ぎには4輪すべてのダンパー及びスプリングのセッティングを調整。決勝に向けての準備を順調に進め、手応えはなかなかのものが得られたようだった。
Q:かなり収穫の多い53ラップだったのでは?
琢磨:はい。なんだかウォームアップというより、完全にプラクティスセッションっぽかったですね。最初は結構びっくりした。クルマが凄くナーバスで、集団の中で全然アクセルを踏めなかったので。風の影響で1~2コーナーでもの凄く不安定になって、リヤが滑ってて、逆に3コーナーでは大きなアンダーステアが出たりとかという状況でした。それでピットに帰ってきて結構大きなセッティング変更をして、それでだいぶクルマが良くなった。ニュータイヤももう1回投入して、タイヤはトータル2セット使いましたね。そういう意味では結構勢いのあるプラクティスにできたし、単独走行と集団走行の両方もできたし、収穫としては良かったと思います。
Q:大勢の後ろを走ったり、サイド・バイ・サイドで走ったり、単独だったりと、45分間あるとバラエティ豊富な走りができますね?
琢磨:そうですね。そういう意味では凄く充実してたと思う。レースみたいな感覚で走れた。このコースは凄い難しいってのもわかった。本当に抜くのが大変。テキサスとか、こないだのシカゴとかとは全然違う。並んで行けないもん。
Q:バンプが多く、走行ラインがシビアだから?
琢磨:そうですね。それに風も影響も大きく受けてたから。
Q:明日は風がどうなるか……それによって対処が変わったりもありますか?
琢磨:そうなりますね。ただ、今より遅い時間帯になれば、気温が下がって路面は良くなる一方ですよね。明日のスタートは今よりさらに1時間も後だから。グリップは今よりずっと高い状態になるでしょうね。
Q:となると、空力のセッティングは今のセッションとはまた違ったものになるわけですよね?
琢磨:多少はチューニングが必要になりますよね。空気の重さも変わるから、スプリングレートなんかもそれに合わせていくでしょうね。でも、いま走り終えた状態でマシンのバランスは良くなっていたので、成果のあったセッションにできていたと思います。