天候を考慮してのスケジュール変更が昨日にうちに決定され、走行2日目の本日は先にルーキーたちが走った。走行開始時刻は1時間早められてセッションは午前11時にスタート。ルーキーたちには当初の予定どおりに4時間の走行時間が与えられ、今年エントリーした7人全員が無事にフェーズ4までをすべて完了させた。
セッション開始直前、佐藤琢磨(KVレーシング・テクノロジー)のマシンは燃料漏れのトラブルが発生。チームはエンジンの残りマイレージが少なくなっていたことから、ここでエンジンの載せ換えを行うこととしたため、琢磨のルーキー・オリエンテーション・プログラム(ROP)再開は午後1時過ぎにまでずれ込んでしまった。しかし、ここから琢磨は二度のアウティングでROPのフェーズ3、フェーズ4をそれぞれ1回ずつで問題もなくクリアした。
インディ500への出場経験者(ベテラン)たちの走行は、午後3時からの予定だった。しかし、ルーキーたちが次々とフェーズ4を完了させて行ったことから、IRLは臨機応変にスケジュールを再度変更。ベテラン勢は午後2時15分にコースインしてきた。琢磨はこの時間帯にも走行し、さらなるシートタイムを獲得。しかし、雨のためにプラクティスは予定の午後6時より24分早い5時36分に終了となった。琢磨は今日、ROPで42周を走行。それ以降の全員でのプラクティスでは14周とあまり多くを走ることはできなかった。オープニング・デイと合わせても、琢磨の走行周回数はまだ76周と少ない。
第6戦インディ500 2日目
「サーキットを学んだり、クルマを作り上げるスピードと一緒だったので、ルーキー・オリエンテーション・プログラムを問題なく完了することができました。今後のプラクティスは決勝でしっかり走れるクルマを念頭に進めていきたい」
Q:ルーキー・オリエンテーション・プログラムを終えましたが、感想を聞かせてください。
A:このインディアナポリス・モーター・スピードウェイというコースだけはすごくダウンフォースを削っていいルールなのと、コースの特性も他のオーバルコースとは違うので、ルーキー・オリエンテーション・プログラムは必要だと感じましたね。もし、これがなくても、おそらく同じようなステップを踏んでいったと思うので。話を聞くと、これまでのROPは結構低いスピードから始まっていたらしいんですけど、今年はスピードを最初から上げたみたいなので、自分がサーキットを学んでいく、あるいはクルマを作り上げていくスピードとROPで指定されるスピードがほぼいっしょぐらいだったので、問題なく完了できました。
Q:ROP用にタイヤが4セット供給されますよね?
A:3セットじゃないかな?
Q:それはROPで全部使い切りましたよね?
A:はい、使いました。
Q:フェーズ4を終えた時点ではまだ2セットしか投入していませんでしたよね?
A:そうでしたね。だから、フェーズ4を終えてルーキー・オリエンテーションを完了した後にプラス1セットを使って走れました。
Q:ROPをパスしてからも1セット分走れるのは、ある意味でお得な部分ですよね?
A:お得と言うか、僕らはまったく知らないので完全にビハインドなわけだから、いろんなことを勉強しなくちゃいけないんですよね。だから、そういう配慮がなされてるというのは、特にこのトラックでは大切だと思いますね。
Q:ROPの間から前にマシンが走ったいたり……という状況がありましたね?
A:でも、ほとんどそれはなかったですね。トラフィックの中では一度も走りませんでしたね。
Q:ストレート半分ぐらい前を1台が走っている状況がしばらく続いた時がありましたよね?
A:ちょっとそのドラフティングっていうのかな、その影響を受けることはありました。数字で少し速くなってるなって感じたけど、トラフィックとはほど遠かったですね。
Q:ベテラン勢が走り出してからは、かなりの台数が一緒に走るシーンも多くなっていましたよね?
A:でも、なぜだかタイミングがまったくズレてたみたいで、僕が走った時はほとんどソロで、みんながガレージにいる時に走っていた感じでしたね。だから今日は完全にソロでしたね。
Q:それをチームとして狙っていたと言うことではないんですよね?
A:いや、まったく狙っていません。もちろん、クルマを変えていって、それをひとつひとつ理解していくというステップがすごく大事なんですけど、それと同時にトラフィックでクルマがどういう風に動くのかも見たかった。それは明日以降ですね。
Q:明日も雨という予報が出てますが、走行は予選前の金曜まであるので2日ぐらいはフルに走れそうですね。
A:もうちょっと走りたいですね。クルマの感じ方がこれまでと違うので、セッティングの変更に対する変化を感じにくいんですよね。今日、ダウンフォースを削ったりはまったくしていませんが、トラフィックの中でどうなるのかを試したい。それと同時に、クルマを仕上げていくという作業を同時進行で進めていかなきゃいけないので、走行時間が削られるとやっぱり痛いですね。ここはカンザスとはまったく違う特性のコースなので、2ワイドで走るとかもできない。そういう意味でいろいろと経験しておきたいと思っています。
Q:カンザスのレースであれだけオーバーテイクができたのは、タービュランスを浴びてもどうしようもなくなってしまうクルマではなかったということですよね?
A:どうしようもなくなってしまうと言うか、どうすれば抜けるかを勉強しましたね。最初はやっぱりビックリしましたよ。抜くまでに何周もかかったりとか、いくつものコーナーを別のやり方でトライしてみて……といろいろ勉強していたので。
Q:タービュランスの影響というものはカンザスでも大きくあった。
A:すごい大きいですね。
Q:タービュランスと言う単語はひとつですけど、インディのそれはカンザスのものとは異なっているということですか?
A:そうですね。カンザスの場合はタービュランスを受けながらも、そのマシンの横に出て2ワイドに並ぶことができるんです。それもイン側とアウト側で空気の流れが全然違う。そういう部分を感じながらレースを組み立てていったんですけど、ここは2ワイドとかが再スタートとか、スピードがすごく落ちた時以外は無理なんですよね。だから、普通のサーキットの高速コーナーみたいな感じですね。2台が並ぶってことはないと思うんですよ。ライン的にも無理だし。前のクルマに近づいた時にダウンフォースを失って、特にフロントでしょうね、たぶんフロントからダウンフォースが抜けると思うので、そこでメカニカルグリップで路面をしっかりと捉えるクルマになっていないと走れないということだと思うんですよね。
Q:予選は土曜日と日曜日。明日からは全員で走るプラクティスの時間が毎日6時間あります。
A:去年まではプラクティスが2週間あって、1週目は予選に向けてマシンを作るチームと、最初からずっと決勝に向けてのマシンを作ろうとするチームなど、いろいろ分かれてみたいですけど、自分たちとしては、まずはレース用の安定したクルマを作ってから予選トリムに入ると思います。僕の場合、優先順位はスピードよりも、決勝でしっかりレースができるクルマにすることを念頭に置いています。
