IZODインディカー・シリーズ第9戦ワトキンスグレン。久々のロードコースでの予選アタックでロータス/KVレーシングの佐藤琢磨は、見事ファイアストン・ファストシックスに残り自己最高となる予選5番手を獲得した。
第9戦ワトキンスグレン
予選:5番手
7月3日
天候:晴れ
2度目のファストシックスに進出。予選5番手を獲得!
Q:予選結果は5番手でした。
琢磨:僕らが与えられたポジションの中ではベストを尽くすことができたけど、トップ3にチーム・ペンスキーが並んでいます。彼らが凄く速かった。ただ、チップ・ガナッシ・レーシングの間には割って入ることができたし、去年のレースで完全に無敵だったジャスティン・ウィルソンと互角に渡り合えているので、ここまでは順調だと思います。
Q:プラクティスを終えた時点で、予選のファイナルステージ進出は見えていなかったのでは?
琢磨:正直、ちょっと厳しいかな? と思っていましたね。去年、チームメイトのマリオ・モラエスが凄く速かったんですけど、その彼を持ってしても凄く苦労をしていたし、周りのレベルも上がっている。僕としても感触はまずまずだったけど、思い切り攻め込めるような状況じゃなかった。それでも一応、トップ10には何とか入ってましたけど、Q3まで上がるのは相当大きなチャレンジになるだろうな、と思っていました。
Q:マシンセッティングはプラクティスのものからかなり変えていったのでしょうか?
琢磨:少し変えましたね。最初のプラクティスが終わった時にはあんまりハッピーではなかったので、ちょっとクルマを変えて、それが一応正しい方向に動いていきました。それでレッドタイヤをつけたんです。でも、レッドタイヤを使うのはもちろん今回は初めて。予選で相変わらず初めて……と、このフォーマット、本当に困るんですけど……しょうがないですよね、そこはみんな一緒の条件なんでね。ともかく、クルマは曲がりづらい方向になるわけで、セッション中にウイングを含めて結構いじり倒したんです。それによっていろいろな事が見えて来たので、明日に向けて、もう一度整理してレースに臨みたいです。
Q:レッドタイヤ=ソフト、ブラック=メインでハード、ということは決まっていますが、両者の関係性はどのサーキットに行っても同じ、ではありませんよね?
琢磨:違いますね。
Q:今回のレッドタイヤで走ったことのない状態で、そのタイヤで良いタイムを出すためにはどんなクルマにすべきかという判断て、非常に難しいのでは? どの程度の変更を、装着タイヤがブラックからレッドに変わった時に行うべきか……という点ですが
琢磨:いつも予想の範囲でしかないんですけど、ブラックで走った時にこういうフィーリングなので、レッドにしたらこういうバランスになるだろうっていうのがある程度はわかってるんだけど、それが実際にどれだけレッド装着でジャンプするかはわからない。ただ、今回レッドとブラックの差が結構大きいので、タイムとしても大きくジャンプアップできるし、逆に言えば、レッドタイヤでも十分にレースで持ってしまうぐらいの固めというか、安全方向に振ってるので、もうクロはほとんど1ストップがゼロストップでも行けちゃうぐらいだと思うんですよね。ただ、そのブラックタイヤ、グリップをしないタイヤをいかにうまく使うかというのがかなりの鍵になると思うので、その辺りは結構、2回のプラクティスで見えて来た。また明日の朝、赤と黒、両方履いて見て、クルマがどっちでも動きが良いように、ちょうど真ん中にセットアップできるといいですね。
Q:レッドタイヤでも連続のアタックが可能だった今回、ドライビングで小さなミスを冒してしまうケースもあったと思います。自分のドライビングをどう採点しますか?
琢磨:うーん、そうですねぇ……どうだろう? 僕自身小さなミスは今日何度か冒したけれど、ベストラップが出ていた周ではミスらしいミスはなかったお思います。だから、まぁポテンシャルはかなり良いところまで引き出せたかなあと思うので、クルマをそこまで、もうちょっと、もうちょっとって思ってるところまでセットアップでき切れなかったから、そこは自分の悔いでもあります。エンジニアに対してもうちょっと言えなかった。というか、どうなるかが全部わかっていなかったので。そういう意味では、どうだろう? でも一応ベストグリッドなので、70点、80点ぐらいは言ってもいいかな?
