IZODインディカー・シリーズ第13戦インフィネオンのプラクティス1回目に臨んだ佐藤琢磨(ロータス/KVレーシング・テクノロジー)は、予選に向けてもパフォーマンス解決の糸口は見えず、17番手で予選を終えた。

IZODインディカー・シリーズ第13戦インフィネオン
8月21日(土)
クオリファイ:17番手

 プラクティス2セッションを終え、佐藤琢磨のポジションは19番手だった。チームも琢磨もマシン・セッティングの方向性は見出すことができたと考えていたが、予選に向け、さらに向上をさせたセッティングを投入することはできなかった。

 今シーズン4回目の予選トップ6進出を目差していた琢磨だったが、今回は第一ステージでの敗退という苦汁を舐め、明日のレースのスターティング・グリッドは17番手と決まった。

Q:今週末は思い描く戦いを展開できていませんね。
琢磨:根本的なところで何かが間違っているのか、何かを見つけられていないのか……かなり苦労しています。テストの時の手応えは、確かにミドオハイオの時ほど良くはなかったんですけど、それでも良いデータを幾つも取れていたんです。今回、そこでのデータをすべて投入してクルマを作ってったつもりなんですけど、KVレーシングは3台とも苦戦しています。

Q:チーム3台での仕事の分担などは?
琢磨:それぞれが違うことをトライしてきてるんですけど、ラップタイムは似たようなところに戻ってきてしまってますね。このことから考えられるのは、何かちょっとしたバランスを取るとかではなくて、何か根本的な部分が間違っているのかな、ということです。

Q:予選はどんな状況だったのですか?
琢磨:何かひとつが違っているとかではなくて、全体的にグリップ感がなくて、バランスがうまく取れていないんです。予選で他のチームのマシンの動きをずっと見てましたが、トップグループのクルマはちょっと別世界にある感じでした。

Q:ソフトコンパウンドのレッドタイヤを投入してからのアタックは3周でした。あと1周走りたかったところでしたか?
琢磨:うーん……もう1周できていても、あまり結果は変わらなかったと思いますね。今日は朝のプラクティスから予選に向けて風が強くなっていって、メインストレートの方向と、逆の方向では全然クルマの動きが違ってきてました。そうした条件の中で僕のマシンはグリップ感がなくて、滑ってしまっていてこれ以上はもうどうしようもできないって感じでした。

Q:レースではブラックとレッド、どちらのタイヤのパフォーマンスが良さそうですか?
琢磨:レッドは想定していた通り、全体的なグリップが底上げされたものでした。バランスもブラック装着時とそれほど大きく変わらなくて、タイムの落ち込みはブラックが結構大きく出てたのに対して、レッドはグリップレベルが高いまま割と安定して良いラップ・タイムが出続けていたので、レッドの方が全体的にパフォーマンスは良いですね。

Q:では、フレッシュなレッドを2セット持っているということは、レースでアドバンテージになりますか?
琢磨:レースに向けてはそうだと思います。ただ、そのタイヤをうまく使い切るためのシャシーを作って行かなきゃいけないですよね。なんかこう、今はまだその答えが見えてない状態なので、そこは苦しいですね。ひとつの部分がダメで、そこを直すっていう場合の方が簡単です。

Q:今は直したいところがたくさんあるということですか?
琢磨:いや、何をすべきかがわからない。色々やってきた結果、どっちに行って、どこをどうすればいいのかがわからなくなってる状態。

Q:朝のプラクティス終了時点では、方向性は見えていた。しかし、それは間違っていたという感じですか?
琢磨:自分たちは良くなって行ったけれど、周りも良くなっている。結局パフォーマンスって相対的なものなので、自分たちの良くなり具合が今は足りていなくて、結果的に置かれているポジションが変わっていないって状況ですね。

Q:この状態でやれることは?
琢磨:昨日から今日にかけて大幅にセットアップのフィロソフィーというか、やり方、アプローチを変えているので、昨日のものへと戻すわけにはいかない。昨日から今日へと変化させた。その状態からどっちへ行こうかな・・・・というところなんです。テスト、昨日と今日のプラクティス、そして予選と走ってきたデータがあるので、それを見直して、明日のウォーム・アップに備えます。レースでは作戦もうまく利用したいし、自分としても追い上げて行く走りをしなくちゃいけないですよね。明日の朝、ウォーム・アップで、そういうことができるクルマに仕上げることができるよう全力を投入します。

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