オーストラリアGPのプロモーターが、F1マシンの音が静かになったために観客が減る可能性があると不満を表した。FIA会長ジャン・トッドは、実際にそういう影響が出るようなら、サウンドを改善するための方法を探ると述べている。
2014年のF1には1.6リッターV6ターボのパワーユニットが導入され、昨年までの2.4リッターV8エンジンと比べるとエンジンサウンドに魅力がないと、ファンなどから批判の声が上がっている。
オーストラリアGPのプロモーター、ロン・ウォーカーは、F1の魅力のひとつはサウンドであり、その魅力がなくなるとチケットの売り上げに響くと訴えた。
「植物園を歩いている時、マシンの音は聞こえなかった。グランドスタンドに座っていても、ストレートにマシンがやってくる音などほとんど聞こえないだろう」とウォーカーが述べたとMail Onlineが伝えた。
「我々はエンターテインメントの企業だ。人々を楽しませなければならない。興奮する要素をなくしてしまったら、チケットを売るのが難しくなる」
「(チケットへの)需要を生み出す必要がある。ファンはレーシングマシンのサウンドが好きであり、それが需要につながっている。この問題についてはバーニー(・エクレストン)と話し合っている。契約違反に当たるのは明らかだからだ。私は彼に対し、こんなもののために金を払っているのではないと言った。状況を変えなければならない」
FIA会長ジャン・トッドは、チケットの売り上げに影響するようなら、マシンの音を大きくするための策を探す可能性があると認めた。
「今までとはサウンドが変わったのは事実だ。だがこの選択は全員の合意の下でなされた」とトッドが語ったとLo Sport24が伝えた。
「サーキットに足を運んでくれる観客に関して問題が生じるようであればマシンの音を大きくするための方法を探すつもりだ。テレビでは去年までとの違いは感じなかったが」
メルセデス・モータースポーツのボス、トト・ウォルフやマクラーレンのレーシングディレクター、エリック・ブーリエも、F1サウンドに関して、ファンの意見を無視するわけにはいかないと認めている。