GTアソシエイションの坂東正明代表は28日、スーパーGT第4戦SUGOで行われたGTA定例記者会見で、2014年のシリーズカレンダーについて、「シリーズ戦は9戦、それに加えてエキジビション戦が1戦開催される」と明らかにした。
ここ数年、スーパーGTは全8戦のシリーズ戦に加え、フォーミュラ・ニッポンとともに開催されてきた特別戦、JAF Grand Prix FUJI SPRINT CUPというカレンダーで開催されてきた。2014年に向けては、8月に正式に申請されたカレンダーが発表される予定だが、GTA坂東代表はタイ、韓国という2戦を含めた全9戦のシリーズ戦、それにエキジビション戦を加えたカレンダーになると明らかにした。
タイでの開催については、すでに4月の時点で坂東代表から明らかにされているとおり、タイの首都バンコクから東へ300kmほどいった所にあるブリーラムという街に建設される、新設のFIAグレード2サーキットで開催される。
このブリーラムという街には、タイ・プレミアリーグに所属するサッカーチーム、ブリーラム・ユナイテッドFCがあり、24000人収容のニュー・アイモバイル・スタジアムを本拠地とする。この裏側にサーキットを来年8月に向けて建設中で、多くのF1サーキットを手がけてきたヘルマン・ティルケがデザイナーだとのこと。
「タイもそうですし、マレーシアもそうですが、非常にやりやすい国。今後の(自動車メーカーの)プロモーションに向けても重要なマーケット。それに、スーパーGTの東南アジア進出、そして東南アジアでの各国シリーズ戦開催に向けて理解がある」と坂東代表。
開催に向けてすでに基本合意に達しており、8月11日に開催されるブリーラム・ユナイテッドFCの試合前の時間に、過去に使用されていたスーパーGT500クラスマシンを3台持ち込み、開催調印と、キックオフイベントを開催するとのことだ。
さらに、今季エキジビション戦が予定されていながら中止となっていた韓国については、来季はシリーズ戦が開催される予定だという。これについて坂東代表は、2年間かけてGTAとともに開催に向けたプロモーションを行ってきたウ・ミョン・ホールディングと継続して開催実現を目指すという。
ただ開催サーキットについては、今季予定されていたヨンナムのコリアF1サーキットで確定しているわけではなく、今年5月にスーパー耐久が開催されたインジェ・スピーディウムも含めまだ模索中とのこと。サーキットについては、TBNのままカレンダー申請されることになりそうだ。
一方、まだ全日本GT選手権が開催されていた2000年から、長年スーパーGTを開催してきたマレーシアのセパン・インターナショナルサーキットについては、2014年は開催されないという。現地のプロモーターとの交渉は継続していくものの、少なくとも来季のカレンダーには掲載されないという。また、エキジビション戦については富士スピードウェイで開催されてきたFUJI SPRINT CUPではなく、開催地はまだ未定だとのことだ。
「韓国含め、我々のアジア進出という面では、タイ、そして将来的にはインドネシア、中国と、近隣の開催できるサーキットでやっていきたい。日本国内でどうこうではなく、我々がアジアでやることによって、スーパーGTの価値観を上げ、それに伴って日本国内でもよりメジャー路線に繋がるようにしていきたい。その部分で、近隣諸国でレースをすることは必要なこと」と坂東代表は改めて、アジア開催の意義について語っている。