メルセデス・モータースポーツのボス、トト・ウォルフは、F1が今後数週間のうちに3チームを失ったとしても、メルセデスが3台目のマシンを用意するのにそれほど遅くはないと語った。

 2016年は、アメリカンのハースF1が新たに新規参入を予定しているが、いまだに来季のパワーユニットが決まらないレッドブルとトロロッソの将来は不確実な状況が続いている。
 また、ルノーとチーム買収に関する基本合意を締結したロータスも、依然クリアしなければならない問題を多数抱えており、発表から3週間がたった現在も正式契約の情報は聞こえてこない。

 F1では、チーム、FIA、FOMの契約において、出走台数が20台に届かない場合は、フェラーリやメルセデス、マクラーレンといった一部のチームに対し、追加のマシンを走らせるよう依頼がなされるとされている。
 レッドブルも一部のチームに含まれるが、今の彼らは撤退の可能性がある3チームのうちのひとつだ。

 ウォルフは、2016年のプレシーズンテストまであと4カ月しかないものの、メルセデスが必要に応じて3台目を用意するのにそれほど苦労しないと考えている。

「追加するマシンの資金をどう工面するかは課題だが、ロジスティック的には可能だろう」とウォルフ。
「我々がシミュレーションしたものを全面的に信用するわけではないが、少し前にすべてのチームは数字を出すよう要請を受けている。その数字はかなり類似しているので、財政上も実行可能だろう」

 ウォルフは、サードカーを導入すれば、ドライバー市場も活気を帯びると感じている。

「小規模なチームは3人目のドライバーを抱えることで、収入面の増加が可能になるだろう」とウォルフ。
「それに3台を走らせることで、テレビやメディアなどでより多くの露出も望める」
「ジュニアカテゴリーからステップアップしてきた若いドライバーを競争力のある環境、競争力のあるマシンで走らせる機会も生まれるしね」

「レッドブルの若手プログラムは別として、最近は若いドライバーがF1で走るのをあまり目にしていない」
「F1に値する若いドライバーは数多く存在する。サードカーは良い解決策だと思うね」

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