マクラーレンのレーシングディレクター、エリック・ブーリエとホンダF1プロジェクトの新井康久総責任者は、2016年のマシンを開発する上で、今年の哲学を引き継ぎながらあらゆる部分を変更したと語った。
再び手を組んで臨んだ最初のシーズン、マクラーレン・ホンダには信頼性のトラブルが頻発、その影響で開発も進まず、パフォーマンス向上も思うように達成できなかった。フェルナンド・アロンソとジェンソン・バトンは合計27点を獲得するにとどまり、チームはコンストラクターズ選手権9位に沈んだ。
しかしブーリエは、2016年に向けて明るい兆候が見えると述べている。
「マシンに関して言うと、ほとんどが変わる。ただしマシンの哲学を変えるという意味ではない」とブーリエが語ったとF1iが伝えた。
「今の段階で、来年のマシンはすでに今年のマシンよりもパフォーマンスが向上してきている」
新井康久総責任者は、パワーユニットに関してもアプローチは変えずに大きく変更していると述べている。
「エリックが話しているとおり、コンセプト、あるいは哲学は引き継がれますが、完全に新しいエンジンを今開発中です」
バトンは、来年はパワーユニットだけでなくシャシーも向上させる必要があると語っている。
「来年はパッケージ全体が向上して、もっと上位で戦えるようになるといいね」
「ICEやデプロイメントを向上させる必要があることは分かっている。でも同時にマシン自体も改善しなければならない。最速のマシンというわけではないからね」
「上位で戦えるようになるには、相当努力しなければ。空力やマシンのメカニカルな部分を含め、あらゆるエリアに向上すべき部分がある」
アロンソは、ファクトリーでシミュレーターで試し、空力部門のスタッフとも話をした結果、いい感触を持ったと話している。
「来年に向けてかなり前向きな感触を持っているんだ。2015年は本当に厳しいシーズンだった。でも問題は分かっている。解決法も、少なくとも理論的には分かっている」
「今見えているすべてのものが極めて理にかなっている。来年は今年よりずっとずっといい年になると思うよ。僕らが目指しているのはタイトル争いをすることだ。少なくとも表彰台争いはしたい。それこそマクラーレン・ホンダにふさわしい位置だからね」