2011年のイギリスF3選手権で、ルーキークラスのチャンピオンを獲得した桜井孝太郎が9日、駐日英国大使館で行われた祝賀パーティーに出席。弱冠17歳でのタイトルを祝った。
昨年はフォーミュラBWMに参戦、今季はイギリスF3に活動の場を移し、ルーキークラスに参戦した桜井は、ほとんどが上位カテゴリーのチャンピオンクラスのマシンという状況の中奮戦。数少ないルーキークラスのライバルたちとの争いを勝ち抜き、史上最年少でのルーキークラスのタイトル獲得となった。
この日、英国大使館で行われたパーティーでは、桜井が1年間に獲得してきたトロフィーの数々や、タイトル獲得記念のポスターが飾られることに。タキシードに身を包んだ桜井は、1年前に比べて明らかに体つきも大きくなり、年齢だけではない成長ぶりをみせてくれた。
そんな桜井のタイトル獲得記念パーティーには、桜井も「大ファンで全巻持ってますし、アニメもすべて見ました」という漫画『Capeta』の作者曽田正人さんも出席。現在、『Capeta』の劇中では、主人公平勝平太(カペタ)のライバルにあたる源奈臣がユーロF3に挑戦、シルバーストンでレースをするシーンが描かれたばかりだが、桜井は「実は最終戦のシルバーストンで、『Capeta』を読んで参考にしたんです(笑)」という秘話を披露。曽田さんは「あくまで自分はレースファンの視点で書いているので、無事に終わって良かったです(笑)」と笑顔で応えた。
そんな曽田さんは、『Capeta』劇中で主人公カペタが16歳でF3デビューしたのに対し、桜井が16歳でイギリスF3のタイトルを獲得したことに対し、「正直、『16歳でF3なんてないだろう』とカペタを描いていたので、桜井くんの登場は驚きましたし、焦りました。劇中でカペタに多く勝たせるようになったくらい(笑)」と、劇中のカペタと同じ生年月の桜井の活動がいい刺激になったと語った。
タイトル獲得を祝ったパーティーの最後には、桜井が来季に向けて抱負を語り、2012年はGP3シリーズに参戦する意志であることを明らかにした。チームは、11月のバレンシアテストでもドライブしたステイタスGPになるという。
「F3では1秒に5台くらい入るくらいの戦いでしたが、GP3は参加する台数もフルグリッドだし、1秒に20台くらい入る厳しい戦いになりますが、そんな中でも上を目指していきたい」と意気込みを語った。
今季のイギリスF3では序盤戦に大クラッシュを喫するなど、激戦区のイギリスでもまれてきた桜井。17歳になった桜井が来季どんな活躍をみせてくれるのか期待したいところだ。