金曜日が雨、土曜日が快晴のもと、各セッションが行われたカナダGP。日曜日は雲が多いものの晴れている。午前10時の段階で気温は14℃、路面温度26℃と、やや涼しいコンディション。レース中の降水確率は0%となっている。

 一見、穏やかなジル・ビルヌーブ・サーキットだが、レースは波乱含みだ。最大の理由は金曜日のフリー走行2回目と土曜日のフリー走行3回目でスーパーソフトタイヤでの走行が、ほとんどできていないためだ。あるチーム関係者は、こう言う。

「ソフトタイヤは磨耗的にまったく問題なく70周走り切れる。デグラデーション的にもほとんどタレがないからマックス60周は行ける。つまりスーパーソフトでスタートするドライバーは10周目以降いつでもピットストップできる。問題はセーフティカーが出やすいということ。スタート直後にセーフティカーが出たとしても、コースの状態が整うまでに5周ぐらいかかるようなら、スーパーソフトを履いているドライバーは思い切ってピットインして、残り65周をソフトで走り切るというギャンブルに出るチームもあるだろう」

 フロントロウを独占し、チャンピオンシップもかかっているメルセデスが賭けに出るとは考えられない。となると、注目すべきは2台そろってトップ10につけているロータス、レッドブル、フォース・インディア、3チームのレース戦略だ。

 ピレリのレーシングマネージャー、マリオ・イゾラはスーパーソフトの走行データに注目して分析する。

「金曜日のフリー走行2回目で雨が降ることを見越してスーパーソフトで走り始めたチームが2チームある。フェラーリとフォース・インディアだ。彼らには他チームと比べて、スーパーソフトに関する走行データがあるだけに要注意だ」

 なお予選に出走できなかったジェンソン・バトンは、フリー走行で予選通過に相当するパフォーマンスを記録していたので、レース審議委員会から決勝レースに出場する権利を与えられた。グリッドは最後尾20番手となるが、マクラーレンはピットレーンからのスタートを予定しているようだ。セットアップを自由に変更できることと、カナダGPはスタート直後に1〜2コーナーで事故が発生する確率が高く、その混乱を過ぎてから合流できるピットレーンスタートのほうが得策と踏んだものと考えられる。

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