11日、フェラーリと契約が結ばれたと明らかにされたブリヂストンのモータースポーツタイヤ開発ディレクター、浜島裕英氏が、東京オートサロン2012の会場でオートスポーツwebの取材に対し、「目標はチャンピオン奪回」と意気込みを語ってくれた。
フェラーリのウインターイベント、Wrooomの会場でフェラーリのステファノ・ドメニカリが明かした浜島氏のフェラーリ加入。フェラーリが苦しむタイヤ開発の分野で、長年ブリヂストンのF1活動を担ってきた浜島氏の力を借りようと今回の契約に至った。
その報を聞いた浜島氏は、実は正式に加入するのは2月1日以降で、発表が16日以降になるとされていたため、11日のドメニカリの発言に「びっくりしました(笑)」という。
浜島氏によれば、2010年にブリヂストンがF1を撤退することになり、その夏にドメニカリから「ハミー、こないの?」とオファーがあったという。浜島氏は、ブリヂストンのF1撤退後の処理などで11年の加入は断ったものの、11年に再びフェラーリからオファーがあり、真剣に検討したという。
「もちろん、ブリヂストンのモータースポーツがよちよち歩きの頃からやってきたので、ここで普通に終わるというのもチョイスのひとつだった」と決断に向けた心境を語ってくれた浜島氏。
「でも、職業人生も残り少ないし、今までの経験を活かしてやってみるのもいいかな……と天秤にかけて、オファーをお受けすることになりました」
フェラーリ入りすることになった浜島氏は、今後イタリアに渡り、フェラーリの本拠地マラネロ近郊に住むことになる。
「目標はチャンピオン奪回ですね」と加入初年度の意気込みを語ってくれた浜島氏。
「我々がタイヤを作っている時もそうですけど、レースは勝つためにやっていると思います。参加することに意義があるカテゴリーもありますけど、トップカテゴリーで勝つということは重要なミッションですからね。がんばります」