昨年までスクーデリア・フェラーリで、ビークル&タイヤインタラクション・デベロップメントとして活躍した浜島裕英。その浜島さんのコラムがF1速報サイトで連載中です。題して、「浜島裕英のグランプリ人事査定」。今回、F1速報サイトでしか読めない第10回コラムの一部をお届けします。
第十回査定「トラックポジション」
イギリスGP。終わってみれば、メルセデスAMGのルイス・ハミルトンが優勝し、ニコ・ロズベルグ(メルセデスAMG)が2位、そしてセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)が3位という、極めて平凡な結果となりましたが、久々に緊張の糸が途切れないレース展開でした。
目を見張るようなウイリアムズのフェリペ・マッサとバルテリ・ボッタスの2台、そしてニコ・ヒュルケンベルグ(フォース・インディア)のロケットスタートには、皆さんも驚いたことでしょう。後方の混乱で、1周目にセーフティカーが出動。マッサ、ハミルトン、ボッタス、ロズベルグの順で周回を重ねていましたが、3周目にそのセーフティカーが解除されると、2番手のハミルトンは、セーフティカーライン1を越えたところで、トップのマッサを果敢に攻めます。
しかし、これは失敗。その代償として、3周目の最終コーナーで、ボッタスに2番手のポジションを奪われてしまいました。これで4周目の1コーナーは、マッサ、ボッタス、ハミルトンそしてロズベルグの順となったのでした。この時、メルセデスAMG陣営は、うろたえたことでしょうが、それ以上にウイリアムズのチーム内には、緊迫した空気が張りつめたことでしょうね。そしてこの4台は、ヒュルケンベルグが蓋をする形となった5番手以下を、1周約1秒弱のペースで引き離し始めたのでした……
ハミルトンにアンダーカットされたウイリアムズの戦略
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