April 17 2011, RACE
IZOD IndyCar Series Toyota Grand Prix of Long Beach
2011年4月17日(日)
決勝
会場:ロングビーチ特設コース
天候:曇りのち晴れ
気温:19~21℃
マイク・コンウェイが終盤の大逆転でキャリア初優勝を飾る
6位まで浮上した佐藤琢磨は追突された影響により21位
グランプリ・オブ・ロングビーチは今年で37回目を迎えた。アメリカ最大のストリートレースとして歴史を重ねるビッグイベントは、ダウンタウンの海岸沿いに特設されるサーキットが舞台で、毎年とても多くのファンが詰めかける。南カリフォルニアの温暖な気候が雰囲気をさらに盛り上げ、インディカーレースは華々しい雰囲気のなかで開催される。
今シーズン最多となる27台のインディカーを集めての85周の決勝レースは、開幕から3戦連続のポールポジションを獲得したウィル・パワー(Team Penske)を先頭にスタートした。彼は昨年のウイナーで予選2番手スタートのライアン・ハンターレイ(Andretti Autosport)と激しいトップ戦いを繰り広げたが、66周目に切られたリスタート直後、ターン1でチームメートのエリオ・カストロネベス(Team Penske)に追突されてスピン。10位でゴールすることとなった。
12番手スタートのライアン・ブリスコー(Team Penske)は、上位陣とは異なるハードタイヤ装着でスタートする作戦で、レース中盤にトップに躍り出た。彼はリードを広げ、最後のピットストップを終えてもトップを保っていた。
パワーとカストロネベスのアクシデント発生後、6位を走っていたスコット・ディクソン(Chip Ganassi Racing)のマシンがダメージを受け、ハンターレイはギアボックスのトラブルでスローダウン。ブリスコーはがぜん有利となり、今季初勝利へと逃げきるものと見られた。
ところが残り10周のリスタートの後、ダリオ・フランキッティ(Chip Ganassi Racing)をパスしたマイク・コンウェイ(Andretti Autosport)が、そのままの勢いでブリスコーも抜き去り、6秒以上の大きなリードを広げてチェッカーフラッグを受けた。彼にとっての初優勝、そしてAndretti Autosportはロングビーチで2年連続優勝を飾った。
佐藤琢磨(KV Racing Technology-Lotus)は、22番グリッドからのスタートだったことからブリスコーと同様にハードタイヤでスタート。レース中盤からゴールまでにソフトタイヤを投入してポジションを上げる作戦だった。燃費をセーブする走りも実現していた佐藤は徐々にポジションを上げ、ピットストップのよさも味方につけて66周目のリスタートは10位で迎えた。
その後、前方でパワーとカストロネベスが接触し、ディクソンがその巻き添えになってサスペンションを壊し、オリオール・セルビア(Newman/Haas Racing)がコースオフ。佐藤は6位まで順位を上げたが、その直後にグラハム・レイホール(Chip Ganassi Racing)のブレーキングミスで追突され、佐藤の左リアタイヤがパンク。続くコーナーを曲がりきれずにタイヤバリアに接触した。マシンを修理してレースに戻った佐藤だったが、21位まで順位を大きく下げてのゴールとなった。
次戦は2週後、南アメリカ大陸のブラジルへと遠征しての第4戦となる。サンパウロのストリートコースは、バンピーだがロングビーチ以上に長いストレートが特徴で、抜きつ抜かれつの激しい戦いになることが期待される。
コメント
マイク・コンウェイ(優勝)
「レース中盤は集団に埋もれていたので燃料セーブに努め、安全にレースを走り続けることを心がけていた。きっとチャンスがくると信じて走った。最後のリスタート前にソフトタイヤを装着すると、マシンのハンドリングが本当によくなり、クリーンに何台もオーバーテイクしてトップに立つことができた。その後も限界まで攻める走りを続けてゴールを目指した。念願の初勝利を飾れてうれしい。すばらしいマシンを用意してくれたチームに感謝したい」
ライアン・ブリスコー(2位)
「開幕2戦で速さを見せながら、我々は望む結果を残せずにいた。今回のレースではチャンピオンシップポイントのためにも、ドライバーとしての自信のためにも、チームのためにも、絶対に優勝か、それに近い成績を残したいと考えていた。ところが予選は12番手で、どんなスタートになるのか心配で眠れないほどだった。幸いにもスタートはとてもクリーンに切られ、レース中盤にはトップを走った。最後にコンウェイにパスされたのは残念だったが、2位フィニッシュを果たせたことで、目標はほぼ達成できた」
ダリオ・フランキッティ(3位)
「プラクティスや予選での苦戦を考えれば、3位フィニッシュを私は大成功とよろこびたい。確かに、幸運にもずいぶんと助けられた。例えばレース終盤のアクシデントでは、チームメートのディクソンが被害を受けたが、私はトラブルなしでくぐり抜けることができた。今日は本当に大勢のファンがサーキットに来てくれた。レース終盤には、走っている我々もロングビーチらしい盛り上がりを感じることができた」
佐藤琢磨(21位)
「本当に悔しいレースになってしまいました。ハードタイヤでスタートし、燃費をセーブして前を行くマシンたちよりもピットストップのタイミングを遅らせ、彼らの前に出ていくことができていました。予選からセッティングを変更したマシンはトップ10に食い込むレベルまで改善ができていたと思います。レース終盤、前でアクシデントが発生して6位まで順位を上げた時には、燃料の心配はもうなくなっていたし、タイヤもフレッシュで、プッシュ・トゥ・パスも15回ほど残していたので、さらに上位を狙う戦いができると思いました。その直後、レイホールが止まりきれずにリアに追突してきました。今回のレースで自分も、またチームも多くを学ぶことができ、我々に何が足りていないのかを明確にすることができました。次のブラジルではもっとがんばれると思います」
ロジャー・グリフィス|HPDテクニカル・ディレクター
「ロングビーチのターン1はタイトな90度コーナーなので、新ルールの2列スタートでアクシデントの発生が心配されていた。しかし、レースはクリーンに始まり、オーバーテイクの難しいコースながら緊迫した戦いが延々と続く、とても見応えのあるエキサイティングなレースとなっていた。終盤のリスタートではトップグループでアクシデントが起こり、コンウェイがフランキッティ、ブリスコーなどをパスして初勝利を飾った。Andretti Autosportは、コンウェイによってチームとしてロングビーチ2年連続優勝を達成。Team PenskeとChip Ganassi Racingがシリーズをリードしているが、Andretti Autosportがその間へ食い込む勢いを見せている。ブラジルでの第4戦も激しい戦いが繰り広げられることを期待している」
