オートスポーツwebが3回にわたってお届けする「佐藤琢磨独占インタビュー」。1回目となる今回は、大学の“客員教授”に就任した琢磨の“教え”についてお届けします。

 2012年の琢磨は、インディカー・シリーズにレイホール・レターマン・ラニガン・レーシングからフル参戦するかたわら、国内最高峰のフォーミュラ・ニッポンにもスポット参戦を予定している。

 例年にも増して、多忙なシーズンを過ごすことになりそうな琢磨だが、彼は今年、岐阜県にある中日本自動車短期大学(NAC)の客員教授に就任した。全国でも珍しい「モータースポーツエンジニアリング学科」を備えるこの学校は、スーパーGT300クラスに参戦する“イカ娘フェラーリ”でお馴染みのLMP MOTORSPORTをスポンサードするなど、大学一体でモータースポーツと深く関わっており、そこでは将来のレース界を担うエンジニアの卵たちが日々、勉強に励んでいる。
 
 琢磨は今年、レースの合間をみて同校への訪問を何度か予定しているという。3年目となるインディカー、フォーミュ・ニッポンへのスポット参戦と多忙を極める琢磨がそれでもと自動車業界やレース界を志す学生たちに今伝えたいこととは? 彼にその思いを聞いた。

Q:中日本自動車短期大学の客員教授に就任されたわけですが、具体的にはどんな活動になるのですか?
琢磨:もちろんレース活動がメインになりますが、スケジュールで空いているところでNACサンの方に行って、学生さんたちと交流を深めようかなと思っています。

Q:何回くらいですか?
琢磨:どうですかね、これから詳細を詰めていかなければならないので。

Q:学生さんの前で話をするという経験は?
琢磨:そうですね、自分の(出身)大学(早稲田大学)のほうで話をしたことや、山野さん(山野愛子美容学園)のほうで話したことがあったり、いろんなジャンルで何度かお話しをさせていただいたことはあるんですけれど、自動車専門という分野では初めてですね。

Q:自動車という産業に夢を抱いている学生さんたちに対して、どういうことを伝えていこうと考えていますか?
琢磨:どういう授業内容でやるかっていうのはこれからなんですけど、これまでの自分の実体験を活かして世界で戦うとはどういう事なのかとか、そのためには自分自身が学生時代に考えていたこととか、やったこととか失敗したこととか、やっぱり自分も学生時代に通ってきた道だし、そういうことを学生の目線で少しずつでも伝えられればいいなと思います。

Q:早稲田を卒業されてからずいぶん経ちますが……。
琢磨:中退です中退です(笑)

Q:失礼しました。もう一回、学生をやりたいなという気分になるかもしれませんね。
琢磨:このあいだ(NACの)キャンパスに行ったんですが、本当にいいですよね。なにか「これからなんだ」という空気があって、みんな夢も希望もたくさんあるし、若いエネルギーもいっぱいあるし。自分自身もまだまだ若いつもりでやっているんですけど、学生でいられる時間というのは一瞬しかないので、そういうのって過ぎ去ってからはじめて気づくものですから、なるべくその時間を大切に、有意義に過ごしてもらいたいですね。

Q:学生と接することで逆にエネルギーをもらえるかもしれませんね。
琢磨:ボク自身もすごくいい経験になるんじゃないかなと思います。

 “教授”琢磨はいかがでしたか? 次回は日本人初優勝の期待がかかる今季のインディカーについて彼の意気込みやテストの感触など、かなり気になる情報をお届けします。

■中日本自動車学校(NAC) http://www.nakanihon.ac.jp/index.html

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