スーパーGT第5戦インターナショナル ポッカサッポロ1000kmは18日、173周の決勝レースのチェッカーを迎え、ポールポジションスタートのSUBARU BRZ R&D SPORTが、途中トラブルで順位を譲ることもあったものの逆転。嬉しいスバルBRZ GT300の初勝利を飾った。2位はGSR初音ミクBMWが入っている。
序盤から盤石なレースを展開してきたSUBARU BRZ R&D SPORT。中盤以降、2番手以降に1分以上のマージンを築き、まったく危なげないレースで悲願の初勝利に向けて走行を続けていった。しかし127周目、井口卓人から佐々木孝太に交代し最後のルーティンストップを終えた後、思わぬアクシデントが降りかかる。
ハイペースで走行を続けていたSUBARU BRZ R&D SPORTのリヤディフューザーが破損し、パーツがリヤタイヤをわずかに削るかのような光景がモニターに映し出される。R&D SPORTのピットでは、ペースが上がらない佐々木をピットに呼び戻すかの検討が始まった。
一方その間、2番手に浮上してきたのはハイペースの5ストップ作戦を成功させてきたGSR初音ミクBMW。助っ人ヨルグ・ミューラーがレギュラーの谷口信輝、片岡龍也とともに作戦を完遂。上位を争っていたメルセデスベンツSLS勢の中でトップに立ったOKINAWA-IMP SLSを従えチェッカーを目指していた。
140周目、R&D SPORTはついに佐々木をピットに呼び戻すことを決断する。ピットインしたSUBARU BRZ R&D SPORTは、わずかな給油とタイヤ交換、そして壊れたディフューザーを剥ぎ取り再びコースインした。しかし、その真横を通過していったのはGSR初音ミクBMW。性能調整に苦しみ、今季思うような結果を残せていなかったミクZ4が、ついにトップに躍り出た。
しかし、他を圧倒するペースでここまで戦ってきたSUBARU BRZ R&D SPORTは、ジワジワとGSR初音ミクBMWとの差を詰めていくと、146周目についに逆転! 持ち前の速さでトップを奪還し、そのままチェッカーを受けた。2位にはGSR初音ミクBMWが入り、3位にはOKINAWA-IMP SLSが入り、BRZとOKINAWA SLSは今季初表彰台を獲得してみせた。SUBARU BRZ R&D SPORTの優勝は昨年の参戦開始以来初めてのことだ。