6日、スペインのヘレス・サーキットで行われたF1合同テスト2日目は、ロータスのロメイン・グロージャンがトップタイムをマークした。
初日に続き快晴のもとで行われた合同テスト2日目。この日、タイムシートのトップにつけたのはロータスE21を2日連続でドライブしたグロージャンだった。朝のセッションで早々と1分18秒台に入れた彼は、午後にソフトタイヤを履いて1分18秒218をマーク、前日にマクラーレンのジェンソン・バトンが叩きだした“驚き”のタイムをさらにコンマ6秒も上回って見せた。
その後、グロージャンはロングランに移行し、ハードタイヤとフルタンクでの感触に務めたが、セッション終了間際にターン3とターン4の間でストップ。赤旗が出されると、直後にはザウバーのニコ・ヒュルケンベルグも燃料切れでコース上にマシンを止めている。
ロータス&グロージャンのパフォーマンスが際立った一方、新生メルセデスは前日に続くマシントラブルで、2日連続のテスト打ち切りを余儀なくされた。
この日、シルバーアローでのテストデビューを果たしたルイス・ハミルトンだったが、15周目にさしかかったところでリヤブレーキのトラブルを発症。ドライサック・ヘアピンへのアプローチでブレーキ圧を失ったハミルトンのW04は、タイヤスモークをあげながらグラベルに飛び出し、そのままウォールにクラッシュしてしまう。
幸いハミルトンは自力でマシンを降り、後にチームも彼が無傷だったことを確認しているが、W04のダメージはフロントウイングやサスペンションにとどまらず、ハイドロリック系統にも及んでいたことが発覚。よってチームはそれ以降のテストをキャンセルすると決めた。
ポール・ディ・レスタのドライブで2番手につけたフォース・インディアは、午前に空力テストをひと通り終えると、午後はロングランでタイヤのデータ取りに集中。セッション終盤には、翌日の準備も兼ねてジェイムズ・ロシターを走らせた。ロシターにとっては、2008年スーパーアグリ以来のF1テストだ。
なお、3番手以下は、ダニエル・リカルド(トロロッソSTR8)、マーク・ウエーバー(レッドブルRB9)、ヒュルケンベルグ(ザウバーC32)、ハミルトン、セルジオ・ペレス(マクラーレンMP4-28)の順。午前にエキゾースト、午後は空力とロングランのプログラムに取り組んだフェラーリは、フェリペ・マッサがトータル78周を重ね8番手につけた。
クラッチトラブルで出遅れたウイリアムズのパストール・マルドナドは、最終的に71周まで挽回。この日、マルシャへの正式加入が決まったルイス・ラジアはさっそくテストデビューを果たしたが、朝のセッションでエンジントラブルに見舞われると、その後のコース復帰は果たせなかった。
明日3日目は、王者セバスチャン・ベッテルが登場。ロータスのキミ・ライコネン、ザウバーの新人エステバン・グティエレスやウイリアムズのバルテッリ・ボッタスらの走りにも注目が集まる。