8月のスーパーGT第5戦鈴鹿の開催直前に公開される予定となっている2014年からのGT500マシンについて、GTアソシエイションの坂東正明代表は、公開後全4回のテストが行われると明らかにした。
スーパーGTでは、GT500クラス車両について2014年からDTMドイツツーリングカー選手権と車両規則を統一。当初はエンジンの仕様こそ異なるものの、日本、ヨーロッパ、そして15年からスタート予定のDTMアメリカで共通したマシンで戦うことが可能になる。そういった意味で、14年からのGT500車両は世界的にも大きな注目を集めている。
そんな新GT500車両については、8月の公開前に3メーカーそれぞれがチェックのために、4時間の走行をすることがGTAから認められており、すでにホンダについては「ツインリンクもてぎで走行が行われた」と坂東代表は明らかにしている。
このチェック走行を経て8月の初公開の際にもテストが行われるが、その後GTA主導でテストが4回実施されるという。日程や場所についてはまだ決定していないというが、スーパーGTでは重要となるポイントとして、タイヤがマルチメイクである点があり、坂東代表はこのタイヤメーカーの“差”をなるべく公平にしたいと語った。
「各車とも使うタイヤメーカーの数に差があり、今年と同様に考えれば、レクサスだったらブリヂストンとヨコハマが供給している。ホンダであればミシュランとブリヂストン、ダンロップがあり、ニッサンならミシュラン、ブリヂストン、ヨコハマ。タイヤの使い方とテストの内容によっても、“持ち時間”に差が出てしまう」と坂東代表。
「理論上、なるべく公平になるようにテストできる状態を考えながら、9月から4回のテストをしたい」
また、坂東代表は来季の開幕戦にはGT500クラスに「新規定の車両が15台が揃うだろう」と語った。ただ、スーパーGTに外国メーカーが登場する可能性について、坂東代表はDTMドイツツーリングカー選手権に参戦しているメルセデスベンツ、アウディ、BMWの各メーカーの代表とドイツで会談、次のように回答があったと明らかにした。
「現在の時点でエンジンとタイヤの仕様で異なる部分がある。DTM車両はFIA-GT3車両のようにカスタマーサービスを行って、プライベートチームにすぐに渡せる車両ではない。しかし、2015年については体制を整えれば不可能ではないとBMW、アウディからは回答があった」
一方、メルセデスベンツについては「代表のトト・ウォルフはITRを含めて再度話をして、2014年に実現できる体制が組めるかどうか話をすると語っていた」とのことで、今後の展開が気になるところだ。