12月17日、富士スピードウェイで2014年仕様のニッサンGT-RニスモGT500が2台、シェイクダウンを行ったが、サイドからリヤにかけて、これまでの仕様とはまったく異なる形状のエアロが装着されていた。
スーパーGT500クラスでは、2014年からDTMドイツツーリングカー選手権と車両規則を統一。共通モノコックを使用し、ニッサン、レクサス、ホンダの3社がニューマシンを製作。新開発の2リッター直4直噴ターボエンジンと組み合わされる。
すでに各社の14年規定のマシンは8月の鈴鹿でお披露目され、日本国内のサーキットでテストが繰り返されてきた。また、12月11日からはマレーシアのセパンでニッサン、レクサスの開発車両がテストを行っている。
そんな中、来季もGT500クラスに参戦する各チームには、メーカーからマシンのデリバリーが行われ始めているが、その先陣を切る形でニッサンGT-RニスモGT500がデリバリーされたチーム・インパル、KONDO RACINGの2チームが17日、富士スピードウェイでシェイクダウンを行った。
チーム・インパルの12号車は松田次生が、KONDO RACINGの24号車は安田裕信がステアリングを握り、14時から富士スピードウェイを走行。インパルの12号車にはおなじみのカルソニックやインパルのロゴ、ゼッケン12がつけられているが、KONDO RACINGの24号車はカーボン地のままだった。
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この日はノートラブルで無事にシェイクダウンを終えた2台のニッサンGT-RニスモGT500だが、目を引くのはその外観だ。セパンで走行していた開発車の230号車と比較すると、フロントセクションは大きく変わっていないものの、サイドのデザインライン下側からリヤにかけて、大きな変化が見て取れる。新規定では、このサイドドア下方と前後フェンダー、リヤバンパー周辺は重要なファクターをもつ部分だ。
サイドは、これまでのエアロの処理とはまったく異なり、フロントから流れた空気を上方に逃すような、S字の曲面を描いた形状に。サイド後端のカナードとともに上方に空気を流すようなラインとなっている。
また、最も大きな変化と言えるのがリヤフェンダー。かつてのアウディA4 DTMのように、デザインラインに沿ってボディ周辺が深くえぐられており、フェンダー後方からバンパーにかけてはフェンス形状に。フェンスには13年型GT-Rでリヤウイングに採用されていたような、シャークティース形状のカットが見られる。ディフューザーもこれまでとはまったく異なる形状だ。
来季開幕に向けて、このニッサンGT-RニスモGT500だけでなく他メーカー車両も外観の変更の可能性は高い。今後のテストも注目と言えそうだ。なお、この2台のGT-Rは1月のセパンテストのためシェイクダウン後輸送される予定だ。