FIAは世界モータースポーツ評議会の会合の後、2010年のF1において3,000万ポンドの予算制限の規定を設けることを発表した。

　今後のコスト削減策を決定するために会合が行われた結果、以前提案された、チーム支出の90パーセント削減は採用されるに至らなかった。今回合意に達した3,000万ポンドの予算制限は強制ではなく、このオプションを選択したチームは、より自由度の高い開発が許されるというもの。開発の自由が与えられる対象は、より空力効率の高いアンダーボディ（ただし標準）、可動ウイング、回転数制限や開発凍結の対象とならないエンジンとされている。

　これに関するFIAの声明は以下のとおり。
「（現在のコンコルド協定が満了する）2012年まで継続する現在の規則に則って走ることの代替手段として、全チームに厳しいコスト制限の下で製造、運営するマシンで参戦するという選択肢が与えられる」
「予選制限は3,000万ポンドとする。この中にあらゆる種類の支出が含まれる。支援金あるいは無償供給はすべて、完全なる商業的価値を有するものとして費用が発生するものとみなされ、厳しい監査手続きが適用される」
「費用の制約を受けないチームと戦うことを可能とするため、費用制限を受けたマシンには、より大きな技術的な自由が与えられる。費用制限を受けたマシンが、現在の規則に則って走行しているマシンと比べて有利、あるいは不利にならないよう、FIAが、こういった自由度が与えられる要素を調整する権利を有する」