2015年アジアクロスカントリーラリー(AXCR)の競技最終日レグ6が8月14日(金)に行われ、ヌタポン・アングリットハノン(いすゞD-MAX)が合計タイム13時間56分22秒で優勝した。2位は篠塚建次郎(スズキ・ジムニー)で、T1G(=ガソリンクラス)優勝を実現。日本勢は他に伊藤芳朗(いすゞD-MAX)が4位、T1D(=ディーゼル)クラス2位、塙郁夫(トヨタFJクルーザー)が8位、T1Gクラス2位と3名がトップ10フィニッシュを果たした。また、三菱アウトランダーPHEVで出場の青木孝次は総合20位となり、3年連続となるT1E(=エレクトリック)クラス優勝を手にしている。
6日間にわたる長く、厳しい戦いが終わった。最終日のレグ6はプレーから西北のチェンマイに至る約237kmを走行。うちSSは約45kmと非常に短いが、ルートはそれほど容易ではなく、ナビゲーションも複雑なステージだった。総合2番手につけていた篠塚は「最後の最後でミスコースしそうになりドキッとしたよ」と苦笑。しかし、危なげない走りで総合2位、T1Gクラス優勝を手にした。「ラリーレイドは2012年のモンゴル以来だけど楽しかった。オレはまだ引退していないし、これからもチャンスがあればラリーに出続けたい」と篠塚はさらなる現役続行を力強く宣言した。
近年はEVによるパイクスピーク参戦活動で注目を集めていた塙は、昨年より再びオフロードラリーに注力。今回はAXCRにオートマチック・トランスミッションのFJクルーザーで出場し、堅実な走りで8位フィニッシュを果たした。塙は「このラリーはちゃんこ鍋だと聞いていたけど、実は闇鍋だった。口に入れてみないと何を食べたのかわからないし、食べられないようなものも多かったから」と、独特の表現でラリーをふり返った。つまり、様々なコースがあることは事前に分かっていたが、実際は想像以上にハードなコースで、本来は車が走るべきではないような所も走ったということだろう。そして「気持ちよく締めくくりたかったけど、最後の最後でミスコースしてしまった」と残念そうだった。
アウトランダーPHEVによる3年目の戦いとなった青木は、最終ステージで今回のベストとなる3番手タイムをマーク。晴れやかな表情でチェンマイのフィニッシュに到達した。しかし、今回は青木とマシンの技術サポートを行った三菱のスタッフにとって予想以上の苦しい戦いだった。前回、前々回以上にアップ&ダウンが激しい山岳地帯のステージが多く、路面は大雨でぬかるんで泥濘化し、気温と湿度もかなり高かった。バッテリーの温度上昇がパワーダウンに繋がるPHEVにとっては最悪のコンディションだったといえる。しかし、技術開発という視点から見れば、この上なく貴重なデータが収集できたともいえる。
なお、2輪カテゴリーでは、前日トップに立った池町佳生が最後までリードを守り、2012年以来となる優勝を果たしている。
