IZODインディカー・シリーズ第3戦ロングビーチで優勝を飾った佐藤琢磨とAJフォイト・レーシングについて、チームオーナーでありアメリカの伝説的ドライバーであるAJフォイトが称賛の言葉を寄せた。
今年で78歳のAJは、アメリカの伝説的なレーシングドライバーであり、トップフォーミュラであるUSACで歴代最多の7度の王座を獲得、さらに歴代最多タイの4度のインディ500勝利、1967年のル・マン24時間でも勝利を飾るなど、多くの栄光を勝ち取ってきた。いまだにアメリカでは高い人気を誇り、琢磨もチーム加入時にはその人気に驚いたほどだった。
そんなAJは昨年のインディ500を見て琢磨に惚れ込み、チームの優勝への思いを託すこととなったが、その慧眼が実を結ぶことに。現在はチームの実質的な運営を義理の息子であるラリー・フォイトに任せ、AJは病気療養のためにロングビーチに駆けつけることはできなかったが、チームのホームページを通じてチームと琢磨を称賛した。
「とても幸せだよ。チームは素晴らしい仕事をしてくれたし、琢磨は際だって素晴らしいレースを戦ってくれたからね」とフォイトはロングビーチでのチーム、そして琢磨の活躍を讃える。
「ラリーはグレートな仕事をしたし、エンジニアのドン(ハリデイ)をはじめすべてのチームメンバーがファンタスティックな仕事をこなしてくれた。そして、我々はABCサプライから長年のサポートを得てきたが、ABCカラーのマシンをウイナーズサークルに運ぶことができて本当に喜んでいる」
「私は自身で何度もウイナーズサークルに足を運んでいるから、あの場にいる気分は分かっている。だからこそ、琢磨をはじめとした皆があの場にいるのは嬉しいんだよ」
今回、チームの晴れの舞台を残念ながら現地で目にすることはできなかったAJだが、「皆と一緒にあの場にいることができなかったのは残念だったが、私がいなくとも皆がそれを実現できることを見せてくれたのは嬉しかったよ」と語り、最後にこう付け加えた。
「今度は私がいる場面で勝ってもらわないとならないな。私はインディ500で現場にいるつもりだからね」