BMWモータースポーツは、BMW M3 DTMでテストを受ける若手3名のドライバーを発表した。マキシム・マルティン（ベルギー）、ファビオ・ライマー（スイス）に加え、今季開発テストドライバーを務めるマルコ・ウィットマン（ドイツ）の3名がテストを行う。

　マルティンとライマーのふたりは、今回のテストが初めてDTMマシンに触れる日となる。マルティンはヨーロッパのGT界ではその名を知らない者はいないと言われるほどのドライバーで、今季はADAC GTマスターズでアルピナワークスのB6 GT3、そしてブランパン耐久シリーズではマルクVDSのZ4 GT3をドライブし、シリーズチャンピオンを狙う。ライマーは2010年からGP2に参戦中で、F1を目指すホープだ。

「やっと長く待ち望んだDTMのテストが実現するよ」と目を輝かせるマルティン。今季前半からすでにBMWからのオファーがあった事を認め、その日が訪れるのを長く待ち望んでいただけに喜びは誰よりも大きいだろう。その才能をBMW関係者は確信しているという。

　現在は3チーム6台体制で挑むBMWモータースポーツだが、来年は新たに2台が追加される事を示唆している。新たに1チームが追加されるのか、現行のチームがさらに台数を増やすのかが気になるところだが、それについては検討中とイエンス・マルカルト代表はコメントしている。

　しかしヨーロッパでは、現在FIA GT1世界選手権やブランパン耐久シリーズに参戦するミハエル・バルテルス率いるヴィータフォン・チームか、WTCCやイタリアGTシリーズに参戦中で、元ツーリングカー王者のロベルト・ラバーリア率いるロアールチームが、新たなチームの有力候補ではないかと囁かれている。DTMに参戦するためには巨額な設備投資や、F1経験のある優秀なエンジニアを確保する必要があるだけに容易ではない。

　DTMは残り3戦を残すのみとなっただけに、来季の準備に取り掛かるには早過ぎる事はないだろう。