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スーパーGTニュース

投稿日: 2011.11.15 00:00
更新日: 2018.02.16 06:06

DENSO「ライバルとの違いが良く分かったレース」


■DENSO SARD SC430
 第1レース決勝は石浦が追い上げ9位に
 第2レース決勝は井口が8位フィニッシュ
 http://www.sard.co.jp/race_r/r2011/rdsp/report.html

2011 SUPER GT 特別戦「JAF Grand Prix – FUJI SPRINT CUP 2011」(11/11-13)
富士スピードウェイ(1周4.563km)
入場者数:11日予選7,200名、12日決勝23,000名、13日決勝40,500名 合計70,700名
 SUPER GT特別戦「JAF Grand Prix – FUJI SPRINT CUP 2011」の決勝が行われ、12日(土)第1レース決勝15番グリッドからスタートしたDENSO SARD SC430を駆る石浦は、ステディな追い上げを見せ、緊迫したバトルの中で6つポジションを上げ9位でフィニッシュ。13日(日)第2レース決勝10番グリッドからスタートした井口は、オープニングのアクシデントの影響を受けたが好ペースで上位集団に追走する健闘を見せ、2つポジションを上げる8位でフィニッシュした。

公式練習走行
 今季モータースポーツシーンを締めくくるJAFグランプリのタイトルが懸けられたビックイベント、SUPER GT特別戦「FUJI SPRINT CUP 2011」は富士スピードウェイが舞台。フォーミュラニッポンとのダブルレースとなり、GT500は2レース開催。GT500クラス優勝チームには国土交通大臣賞が授与される。またドライバー東西対抗戦や往年のドライバーが参加するレジェンドカップも行われ、見所いっぱいの一大イベントとなる。第1レースに石浦宏明(東軍)が、第2レースには井口卓人(西軍)が出走。レース形式は、11日(金)に練習走行60分間と予選20分間×2回(第1レース/第2レース)が行われ、22周(約100km)で競う決勝は、12日(土)第1レース決勝、13日(日)第2レース決勝が行われる。全車ノーウェイトでレース距離が短く燃料搭載量も少なく済むため、超高速スプリントバトルが必至。シリーズ戦を終えた各ドライバーが虎視眈々と金銀銅のメダルを狙っており、DENSO SARD SC430も今季シリーズ戦で果たせなかった優勝を狙って勇猛果敢に攻めていく。

11日(金)の天候は朝から雨が降り続き、公式練習走行開始時は気温11度/路面温度12度の低温となった。9時30分からセッションが始まり、まずは石浦がコースイン。途中赤旗中断をはさみながらウェットタイヤの感触を確かめた。幾度かピットインを繰り返し調整を行った石浦は10周を走行し1分51秒206で5番手につけた。続いて、井口がステアリングを握りコースイン。雨足が次第に強くなりハイドロプレーニング現象がストレートでも起きだしたため車高などを調整しながらアウトインの走行を続けた。だが路面状況がさらに悪化し、次第にリスクが高まったことから走行を取りやめた。公式練習走行ではトータルで16周を走行し、1分51秒206の5番手で午後の予選への準備を終えた。

公式予選
<11日(金)>第1レース公式予選:強くなった雨に翻弄され石浦が無念の15位に
 気温12度/路面温度13度のウェットコンディションで第1レース公式予選が開始された。他車の水しぶきを避けるため若干遅くコースインした石浦は、ウェービングしながらタイヤを温めていった。2周目にまずは1分51秒773をマーク。次周は前走車に詰まりそうになったため、ギャップを空け、その次の周に1分51秒081のベストを出した。続いてさらにタイムを縮めていくべく、セクター1を全体ベスト刻んでポールが見えるタイムで駆け抜けていったが、雨が強く降り出してしまいセクター2でベスト更新ならず、セクター3では一層強い雨となったためこれ以上のタイム更新は叶わない状況に。その後も走行を続けたが雨足はひどくなる一方となった。その結果、あと僅か半周の降雨のタイミングに翻弄され、4周目の1分51秒081で無念の15位となった。

<12日(土)>第2レース公式予選:刻々と変わるコンディションの中、井口が10位に
 11日(金)に行われる第2レース予選は雨と霧のため中止となり、12日(土)朝8時5分からの15分間で行われた。雨は降っていないものの路面はウェットのまま。気温14度/路面温度20度で刻々と変わる難しいコンディションの中、井口が路面とタイヤの状況をピットと確認しながらアタックを開始した。まずは1分46秒619のタイムでリーダーズボード上位に名を連ね、周回ごとに上位タイムをマークしていった。コースの水の量もかなり減り、1分44秒405のタイムで6番手となっていた6周目には、このタイヤでのタイム更新は無理と判断し、別のタイヤに交換。最初の計測ラップで1分44秒281とタイムアップしてみせたところでチェッカー。奮闘を見せていたものの、他車もラストラップで大きくタイムを更新。結果は10位となった。

決勝
<12日(土)>第1レース決勝:石浦宏明
 12日(土)出場全チームの入場行進などのオープニングセレモニーが華やかな雰囲気の中で行われ、GT500クラス第1レース決勝が開始。15時15分フォーメーションラップ開始時点は、気温16度/路面温度19度の曇り空で路面はドライ。今回は隊列を組んで走りながらのローリングスタートではなく、停止した状態からのスタンディングスタート。石浦は、最後尾からの挽回を期してグリッドにクルマをつけた。

石浦がステディに追い上げ6つポジションアップの9位フィニッシュ
 レッドシグナルがブラックアウトされ、好スタートを切った石浦は前走車と並び1コーナーに果敢に進入。もつれ合う他車を尻目にオープニングラップを12位で戻ってきた。さらに 2周目には11位に、4周目には10位に、6周目には9位浮上と、激しい接近戦となった戦いの中でステディに追い上げを見せ順位を上げていった。ダスティな部分を走行してデブリを拾い、10周を過ぎる頃から思うようなハンドリングができずに若干ペースが落ちたものの、巧みなドライビングでその後もペースを維持。7位を争う集団でクリーンなバトルを繰り広げていった。12周目に38号車にパスされ一旦順位を10位に落としたが、ペースの上がらない他車をパスし、再び9位に浮上。その後レース展開は膠着状態となり、最終的には予選から6つ順位を上げ、9位でチェッカーを受けた。

<13日(日)>第2レース決勝:井口卓人
 13日(日)爽やかに晴れ渡った晴天の中で盛大なセレモニーが大観衆の前で執り行われ、気温20度/路面温度23度の中、GT500クラス第2レース決勝のフォーメーションラップが15時25分に開始された。リラックスした表情の中にも闘志みなぎる眼をした井口は颯爽とDENSO SARD SC430に乗り込み、10番グリッドにクルマをつけた。

井口が好ペースで追走し、2つポジションアップの8位フィニッシュ
 スタート直後の前走車の接触アクシデントと第1コーナーでの混乱で前を塞がれる格好によってオープニングラップで順位を落とした井口。そして、他車の破損パーツがフロント開口部に引っかかる不運もあったが、すぐに4周目には10位に順位を挽回。前を行く集団の後方でポジションアップのチャンスを虎視眈々と狙う井口は、1分36秒台の好ペースで追走していった。集団の先頭車両のペースが遅く、ペースの良い井口は早く抜きさりたいところであったが、ベテランドライバーの攻略に攻めあぐねる状況。他車がペナルティなどで順位を落とす中で11周目には8位に浮上した。路温が下がり西日が眩しくなった中盤以降も36秒台の好ペースを維持する健闘の走りを見せた。その後は18周あたりで落ちてきたペースを何とかキープしようと奮戦し、結果2つ順位を上げる8位フィニッシュとなった。

■石浦宏明
「予選では運がなく、決勝はスタートは良く数台抜けたのですが、1コーナーの混乱で下がって、また途中で抜き返してという展開でした。思った以上にペースが上げられず中盤からは淡々としたレースになってしましたが、データ的には得られるものがありました。今季のレースはこれで終了いたしましたが、また来季に向けて頑張って行きたいと思いますので、今後もご声援のほどよろしくお願いいたします」

■井口卓人
「スタートの混乱で前を塞がれてしまいダッシュを決められませんでしたが、その後何とか挽回することができました。序盤のペース的にも自分としてはもっと順位を上げられる感じがあったので、ちょっと残念です。しかし、今季1年間とても貴重な経験をさせてもらい、感謝しています。すべてが自分の財産として、今後に大切に活かしていきたいと思いますので、皆様どうか引き続き熱い応援をお願いいたします」

■大澤尚輔監督
「今回のスプリントカップは、ドライバー2人とも精一杯のドライブで頑張ってくれました。クルマ的にライバル勢との違いが良く分かったレースになったと感じています。課題は山積していますが、来季の目標に向けて1つ1つクリアして頑張って行きたいと思います。応援して頂いた皆様、今季1年間温かいご声援誠にありがとうございました」

■TOYOTA MOTORSPORTS Channel :特別戦富士ダイジェスト
 http://ms.toyota.co.jp/movie_sp/2011/sprintcup.html


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