DTMドイツツーリングカー選手権を運営するITR.e.V代表のハンス-ベルナー・アウフレヒトは、DTMが2015年、もしくは16年から北米で開催するDTMスタイルのレースについて、DTM内でのインタビューに回答した。
DTMが2012年から導入した車両規定については、2014年から日本のスーパーGT500クラスでほぼ同じ規定が導入されることになっており、26日、グランダム/IMSAとDTMの間で合意が結ばれ、2015年、もしくは16年に北米でDTM規定を使ったレースが開催されることになった。
これについてDTMは、アウフレヒト代表へのインタビューをプレスリリースとして配布した。この中でアウフレヒト代表は、すでに北米でのレース開催に向け、フォード、クライスラー、ゼネラル・モータースというアメリカの自動車メーカー“ビッグ3”と交渉を持ったと語っている。
もし仮に、このビッグ3がDTM規定に沿ったレーシングカーを製作した場合、日米独の計9メーカーが同じ車両規定でレーシングカーを作ることになる。アウフレヒト代表のインタビューは次のとおりだ。
Q:今回のグランダム/IMSAとの契約はDTMにとってどんな意味があるか?
アウフレヒト(以下A):これは将来に向けて非常に重要な決定だ。この合意により、関係する団体が抱えるマニュファクチャラーが、アメリカでレースをすることができるということだ。まだまだたくさんの仕事があるが、進路を決めることができた。我々と我々のマニュファクチャラーは、重要なマーケットであるアメリカにおいて存在感を示さなければならない。
Q:新しいシリーズがアメリカで創設されることになるが、アメリカの自動車メーカーがこのシリーズに加わる可能性は?
A:我々はすでに、アメリカの“ビッグスリー”と交渉をもっている。今、我々はこれらの関係者たちに、DTMの舞台裏を見てもらわなければならないと思っている。もちろん、これは5月5日のDTM開幕戦ホッケンハイムになるだろう。
Q:将来、アメリカの自動車メーカーのマシンがDTMのグリッドにつく可能性があると思うか?
A:ドイツのマニュファクチャラーが世界中の重要なマーケットに入っていっているように、アメリカ、そして日本のマニュファクチャラーも、ドイツのマーケットで存在を示すことがゴールのひとつだと考えている。
Q:2012年に導入されたテクニカルレギュレーションは、DTMの国際化の根本にある。この規則を導入する時の考えはどんなものだったか?
A:昨今、すべての自動車メーカーはコストを下げなければならない。ドイツの3メーカー、そしてドイツの自動車連盟であるDMSB、そして我々ITRは、進むべき道を示すことができたと思う。コストを減らすことによって、自動車メーカーが自分たちの価値を下げることには繋がらないはずだ。