DTMドイツツーリングカー選手権を運営するITR e.Vは29日、2014年秋に中国の中心都市においてレースを開催すると発表した。
ヨーロッパを中心にレースを展開しているDTMは2004年、2010年に上海でレースを開催。2010年には上海市街地を使ってレースを開催し、ゲイリー・パフェットが優勝。シリーズ戦だったこともあり、ポール・ディ・レスタがこのレースでチャンピオンを決めている。
そんなDTMが、再び中国でレースを開催することになった。これはITRと中国のブリリアント・カルチャー・グループという企業が合意に至ったもので、レースは2014年の秋に予定されているものの、2010年のように最終戦とはならないという。開催地は未定だが、再び上海でレースをするか、広東省のどこかで開催するとされている。
「我々は三度に渡り、中国でレースをする機会に恵まれ光栄に思っている。中国の自動車マーケットは世界で最も成長してきており、我々のシリーズに参加しているアウディ、BMW、メルセデスベンツにとって非常に重要なマーケットだ」と語るのは、ITRのハンス-ベルナー・アウフレヒト代表。
「さらに言えば、我々は中国のこのパートナーが、プロジェクトを非常に情熱をもって推進しているのを嬉しく思う。会場はまだ決定していないものの、我々は中国の中の、世界最大の都市のひとつでレースをする予定だ」
一方、ITRとともにレースを推進するブリリアント・カルチャー・グループのチェアマン、マギー・イップは、「中国はすでにDTM復帰の準備ができている。中国は世界最大のマーケットで、アウディ、BMW、メルセデスベンツがレースをすることを、中国のファンは楽しみにしている。DTMは中国のモータースポーツ文化を間違いなく発展させる」と語っている。
DTMは2014年から、日本のスーパーGTと車両規則を統一させる予定となっており、DTMはヨーロッパ、スーパーGTはアジア、そして2015年からスタートするDTMアメリカ(シリーズ名は未定)で同一規則による車両のレースを展開させる計画が進められている。このアジア圏でのレース開催が、スーパーGTとどう関連していくのか注目したいところだ。