DTMドイツツーリングカー選手権は6日、さらなるコスト削減のために2015年のシーズンエンドまで、車両技術開発を凍結すると発表した。
アウディ、BMW、メルセデスベンツという3メーカーが参戦しているDTMは、2012年シーズンから新しい車両レギュレーションを導入。この規定は日本のスーパーGTでも2014年から細部は異なるものの同じレギュレーションが使用されているほか、北米IMSAともアメリカでのDTM規定レース誕生に向け動きが進められている。
そんな中、DTMをプロモートするITRは、4日に行われたドイツの自動車連盟にあたるDMSBの会合で、DTMに関するさらなるコスト削減処置について合意。2015年のシーズン終了まで、2014年3月1日に実施されたDTM車両のホモロゲーションを凍結させると明らかにした。
また、6月2日付けでホモロゲーションされた個々のパーツについても、サスペンション周辺を中心に凍結されるという。ただ、DTMに参戦する3メーカーによる共同の出願があった場合は、ホモロゲーションの最終確認を延期する可能性があるという。この合意の一方で、今季不振に苦しんでいるメルセデスベンツに関しては、第9戦の直前にあたる9月25日まで、既存の技術規定範囲の中で車両を強化することが認められた。
DTMはまた、2014年シーズンのレースについても変更を発表した。ウエットレースの場合のタイヤ交換義務に関してや、土曜のプラクティスがこれまでの90分1回から、60分2回のセッションに改められるなどの変更で、これは第4戦ノリスリンクから適用されるという。
「2015年末までDTMの車両ホモロゲーションを凍結することは、コストを下げるための重要なステップだ。一方で、コミッティーが特定の状況で強化を許すという条件を定めたという事実は、関係するマニュファクチャラーを勇気づけることになる」とITR代表のハンス-ベルナー・アウフレヒトは語っている。
DTMは2017年を目標にスーパーGT、北米IMSAとの完全な技術規定統合を目指し交渉が進められている。