DTMドイツツーリングカー選手権のプレシーズンテストが26日開幕し、ロバート・ウィケンス(メルセデスベンツCクラスクーペ)がトップタイムをマークした。
2006年から09年までDTMが開催されていたショートバージョンのコースを使って行われたテストで、HWAのメルセデスを駆るウィケンスは148周をこなし、1分6秒735というタイムをマーク。初日のトップにつけた。ただ、ウィケンスのマシンはセッション終了直前にコース上にストップしている。
2番手につけたのは、2011年のチャンピオンであるマルティン・トムジク駆るBMW M3 DTM。3番手には、今季メルセデスからデビューするルーキードライバーのダニエル・ジュンカデラがつけた。アウディ勢の最上位は、マイク・ロッケンフェラーの5番手。今季DTMのアウディの車両名称は、昨年までのアウディA5 DTMから、A5のスポーティグレードである『アウディRS5 DTM』に改められている。
また、今回のテストでは、今季中にDTMで導入が検討されているDRS(ドラッグ・リダクションシステム)がトライされた。F1でも追い抜きの促進のために活用されているDRSは、ハンコックタイヤがF1同様に設定する予定のオプションタイヤとともに、レースの盛り上げ策のひとつとして検討されている。
今回3メーカーの車両に装着されたDRSは、スワンネック形状のリヤウイングステー内の装置を作動させ、ウイング前部を上に引き上げ寝かせる形でドラッグを減らす。テストではDRSをストレート、コーナーで作動確認させたが、この日のバルセロナテストでは追い抜きのシチュエーションは見られなかった。
DRS装着のBMW M3 DTMをテストしたブルーノ・シュペングラーは、「これまでよりもギヤを早く上げることができるし、ストレートスピードが高まっていることを感じられるよ」とDRSの効果を語る。
「ただ、ラップごとに限界を探っていかなければならないから、慣れが必要だと思う。このバルセロナでのテストも、ホッケンハイムでのテストも重要になってくると思うよ」
DTM DRS Audi RS 5 DTM