DTMドイツツーリングカー選手権に参戦するメルセデスベンツAMGは29日、2015年シーズンにARTグランプリが参戦を開始し、8台体制にすると明らかにした。

 BMW、アウディとともにDTMに参戦しているメルセデスは、2012年には他の2社と同様8台で参戦していたが、13年には台数を6台に縮小。苦しい戦いを強いられ、14年には1台戻し7台に。そして2015年は再び8台体制に戻ることになった。

 2014年はメルセデスのDTM活動を担っていたのはHWA、ミュッケという2チームだったが、8台復帰に向けて新たにメルセデス陣営の一翼を担うことになったのは、ヨーロッパのフォーミュラ界の強豪チーム、ARTグランプリだ。

 ARTグランプリは、1996年にフレデリック・バシュールによって設立されたフランスのチーム。ASM F3の名でメルセデスエンジンを搭載しF3で活躍した後、2005年からGP2に参戦。ニコ・ロズベルグやルイス・ハミルトンも所属した。14年からGP2ではマクラーレンとホンダの育成チームとなり、ストフェル・バンドーンと伊沢拓也が所属。他にもGP3に参戦しているほか、ブランパン耐久シリーズにもマクラーレンMP4-12C GT3で参戦している。

 来季に向けHWA、ミュッケ、ARTグランプリという3チームが8台をどのように担当するかは明らかにされていないが、メルセデスのモータースポーツ代表を務めるトト・ウォルフは「DTMにおいて台数を増やすだけでなく、すべてのマシンがイコールな状況で送り出されなければならない」と語る。

「我々は長年のパートナーだったARTグランプリがDTMでの第3のチームとなってくれて嬉しく思う。ARTはF3でメルセデスエンジンを積み、多くの成功を成し遂げてきた。DTMでもその成功が繰り返されることを願っている」

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