全日本選手権フォーミュラ・ニッポン第2戦はツインリンクもてぎで、雨の中52周の決勝レースが行われ、ジョアオ-パオロ・デ・オリベイラ(Mobil1 IMPUL)がインパル移籍後2戦目で完勝を飾った。2位は塚越広大(HFDP)が入り初表彰台を獲得。3位はアンドレ・ロッテラー(PETRONAS TOM'S)だった。
直前のシビックレースのあたりから降り始めた雨により、フォーミュラ・ニッポン第2戦はウエットでのレースとなった。迎えたフォーメーションラップ、7番手スタートの大嶋和也(PETRONAS TOM'S)がスタートできず、最後尾にまわることになってしまう。
スタートでは、ポールポジションのオリベイラがトップを守るも、2番手スタートのアンドレ・ロッテラー(PETRONAS TOM'S)の加速がうまくいかず、3番手スタートの小暮、それに塚越広大(HFDP)が先行。ロイック・デュバル(DOCOMO DANDELION)が続き、地元の大応援団が声援を送る山本尚貴(NAKAJIMA)が1周目にロッテラーをかわし5番手に浮上する。一方、伊沢拓也(DOCOMO DANDELION)と平中克幸(KCMG)がファーストアンダーブリッジの下でストップ。平中はレースを終えた。また、6番手スタートの平手晃平(Mobil1 IMPUL)もスタートで遅れることとなった。
トップのオリベイラは5周目には後続に5秒以上の差をつけるが、後方ではNAKAJIMA RACINGの2台、小暮と山本が何度かコースオフを喫し、少しずつポジションを落としてしまう。序盤はオリベイラ、塚越、デュバル、ロッテラー、そしてポジションを挽回してきた大嶋というトップ5になるが、デュバルは11周目のヘアピンでコースオフ。ロッテラーが3番手となる。
今回のレースはピット作業の義務づけはないが、20周目前後から各車異なるタイミングでルーティン作業が行われる。ほぼ全車が給油のみでタイヤ交換を行わなかったが、その中でもオリベイラは16.4秒で作業を済ませ、後続との差を広げる。オリベイラはピット作業を終えてもリードを広げる圧倒的な展開となった。
一方、平手と激しい6番手争いを展開していた石浦宏明(Team LeMans)やデュバル、大嶋らがコースオフを喫するなど、雨量はだんだんと強くなり、終盤は慎重なドライブが求められることに。特に、各車がピット作業を終えた後に2番手に返り咲いた塚越には背後からロッテラーのプレッシャーがかかり、2台はチェッカーに向けて接近戦が展開された。
しかし、トップのオリベイラは盤石の走りで、一度も首位を譲らずまさに完勝! 2008年第7戦/第1レース以来となるフォーミュラ・ニッポン勝利を飾った。2位はポジションを守りきった塚越で、地元で嬉しい初表彰台を獲得。3位はロッテラーが入った。
