F1第19戦アブダビGPの予選でトップ10入りを果たしたドライバーたちが、予選の戦いを語った。
ニコ・ロズベルグ 予選=1位
「いつもはポールポジションで大喜びすることはないんだ。だって土曜にポイントが取れるわけじゃないからね。でも今日はものすごく嬉しい。最後のラップを走っている時、最高の気分だった。またポールポジションからスタートできることになって嬉しい。この数戦、ルイス(・ハミルトン)より速いということにも満足しているんだ。シーズン序盤は彼が常に少しだけ僕の前にいた。その状況を変えることができてよかった。一番有利な位置からスタートできる。ここから優勝して、この一年をいい形で締めくくりたい。ガレージの皆が明日の夜、パーティーで盛り上がれるようにね。(6戦連続ポールポジションを獲得したことについて聞かれ)前は別の方向で(ハミルトンと)接戦だったけど、その方向を変えることができた。今は僕の方が速い。それが嬉しいし、またポールを取った、この瞬間を楽しんでいる。(今の速さに何か秘密はあるのかと聞かれ)何か改革を行ったというようなことはない。進歩しているだけだ。今は僕の方が速いというだけの話だよ」
ルイス・ハミルトン 予選=2位
「週末を通して全体的にマシンに苦労しているんだ。問題を解決するために大きく変更したけれど、まだ快適に走れる状態になっていない。今夜はやれるだけのことをやった。でも単純にニコ(・ロズベルグ)の方が速く、Q3でいい仕事をした。だから彼の方が最終的にいいラップを走ったことにはさほど驚いていない。最近僕の予選は完璧にうまくいっているとはいえないけれど、ポールではないところから3回優勝につなげている。だからまだチャンスはあるよ。ここはセクター1でついていくのがかなり難しいのは確かだけどね。明日はいいスタートをして、そこから前に出られるよう全力を尽くすよ。ファンが熱心に応援してくれているし、44勝目を挙げる可能性はまだある。明日それを目指して頑張る。シンガポールの問題で、セットアップが変更された。僕らはマシンを変えたが、それが大きな効果を発揮しているとは僕には思えない。鈴鹿以降、マシンが厄介になってきた。努力を重ね改善を図っているけれど、鈴鹿とその後、アドバンテージを失った。エンジニアはマシンが遅くなったはずはないと言うが、速くなっていないことは確かだ。僕は前の状態に戻れずにいる。チームが以前の状態に戻したがらないからだ。マシンの何が変わったのかは分かっている。自分好みのバランスが見つけられないのはなぜなのか、それを突き止めようとしている。シンガポールの前には、予選でニコに0.3秒から0.6秒の差をつけていた。バルセロナは別としてね。そのアドバンテージが今は失われてしまった。片方がすごくよくなって、もう片方がその逆になったように僕は感じる」
キミ・ライコネン 予選=3位
「いい土曜日だった。一日を通してマシンの感触がすごくよかった。FP3で数周は苦労したけれど、全体的にマシンは僕の望みどおりに動き、1周をうまくまとめるのがとても楽な状態だった。メルセデス勢は昨日も今日もとても速かった。ラップタイムに関しては彼らの方が少し速いが、肝心なのは明日のレースだ。どうなるだろうね。今日僕は全力を尽くした。明日は明日。やれるだけのことをやってどういう結果が出るのか見てみよう。いいスタートを決めて、レースの展開を見守り、正しい判断を下しつつ、レースを戦っていく。(予選で速かったが何が秘訣はあるのかと聞かれ)特に秘訣はない。マシンのハンドリングがすごくいいだけだ。理想的でないラップも時にはあった。(Q3)最初のランもそうだ。まずまずだったけど、改善の余地があった。だからもっといいラップを走ろうとした。まだメルセデスとの間にはギャップがあるけれど、僕らはベストを尽くした」
セルジオ・ペレス 予選=4位
「4番グリッドというのは、僕らにとって素晴らしい結果だ。予選全体を通して強力なパフォーマンスを発揮できたことがすごく嬉しい。今週末はマシンのセッティング変更に関していい判断ができ、それが正しい方向へと僕らを導いてくれた。サンパウロの後に行った分析が功を奏して、たくさんのことを学ぶことができたと思う。予選で走ったラップはすべてうまくまとまっていたし、マシンから最大の力を引き出せた。明日、後ろに控える速いマシンを押さえ続けるのは簡単なことではないと思う。でもスタートで順位を上げるチャンスがあるのも確かだよ。マシンを信頼して乗れているからプッシュできるし、今週末はすごい結果を出せる可能性があるのは間違いない。現状マシンの調子がとてもよく、僕自身もレースをすごく楽しんでいるだけに、明日がシーズン最後のレースなのがいろいろな意味で残念だ」
ダニエル・リカルド 予選=5位
「予選には満足だ。うまくやったと思う。セッションごとにタイムを上げていけたし、今週末はとてもスムーズに進んでいる。ラップタイムがどんどんよくなっているのは、セッションをうまくこなしている証拠だ。走るたびにコンマ数秒見つけている。去年はここで自分にとって予選ベストパフォーマンスといってもいいほどいい走りができたし、今日それを再確認できたように思う。明日の目標はウイリアムズの前の位置を維持して、(セルジオ・)ペレスの前に出る方法を見つけること。彼は今日すごく速かった。決勝で勢いが衰えてくれるといいんだけどな。明日のレースは面白くなりそうだよ。コース上でオーバーテイクするのは簡単じゃないけれど、少なくとも不可能ではない。DRSゾーンもうまく機能しているから、チャンスはある。(キミ・ライコネンやセルジオ・ペレスを攻略できるかというCrash.netの問いに対し)フォース・インディアに関してはそれは現実的だ。フォース・インディア、僕ら、ウイリアムズのバトルになるだろう。スタートで前に出た者がその戦いで有利になる。フェラーリに関してはちょっと手強いね。スタートでフォース・インディアをクリアできれば、フェラーリについていけるかもしれない。でも序盤にフォース・インディアの後ろでロスすることになれば、その後フェラーリに追いつくのは難しいだろう。タイヤマネジメントが決勝を左右するだろう。スーパーソフトで走るファーストスティントではかなり苦労するはずだ。5、6周でてこずるようになるから、そこでライフを少し伸ばせれば、次のプライムでプッシュしやすくなる」
バルテッリ・ボッタス 予選=6位
「予選ではもう少し上を期待していたんだけどね。でも明日の決勝ではこのマシンは、フォース・インディアやレッドブル、もしかするとフェラーリとも戦えるような強さを発揮してくれると思う。今日はバランスはよかったけれど、スピードが少し足りなかった。今週末はずっとそうなんだ。エキサイティングなレースになるだろう。シーズンをいい形で終えられるよう、ひとつでも上のポジションを目指して最後まで戦うつもりだ」
ニコ・ヒュルケンベルグ 予選=7位
「チームにとっていい予選だったね。でも僕自身は本来ならもっと上のグリッドが確保できたはずだと感じている。特にQ3でのラップにはすごく満足していたから、7位だったことが分かって少しがっかりした。データを見直して、どこでタイムを失ったのか、どこで挽回できるのかを解明する必要がある。決勝を見据えてレースペースの改善に努めてきたから、変更を加えたことが明日効果を発揮するといいね。マシンはストレートで速いし、週末の初めからバランスもいい。4列目からのスタートなら、いい結果を手に入れるためのチャンスは十分ある」
フェリペ・マッサ 予選=8位
「悪いラップではなかったけれど、トップ近辺のタイムはかなり接近していた。フォース・インディアはとても強かったし、僕とその上のふたりとのタイム差はたったの0.1秒だった。ロングランペースはいいけれど、前にいるチームは強いので、厳しいレースにだろう。激しいバトルになるよ。それでも戦う相手の中には僕らと同じぐらいのペースのチームもいくつかあるので、順位を上げるチャンスはある」
ダニール・クビアト 予選=9位
「FP3で走れなかったことが響いて、マシンの感触がよくなかった。予選で影響が出ないよう願っていたが、その願いはかなわず、快適に走ることができなかった。昨日小さな問題が出て、FP3で走れなかったので、予選には手探りに近い状態で臨んだ。幸い昨日のFP2でロングランを多少走っていたから、それがかなり役立った。明日も助けになるだろう。決勝でいくつか順位を上げ、何かしらいい結果を持ち帰れるといいね」
カルロス・サインツJr. 予選=10位
「昨日は本当に難しい一日だっただけに、今日の結果はすごく嬉しいし、満足しているよ! 僕には順調な土曜日が本当に必要だった。FP3はすごくスムーズだったので、自信を築き上げ、望みどおりのマシンにセットアップすることができた。今日の予選は難しかった。夕暮れのコンディションに慣れて、ブレーキングの正しい基準を見つけなければならなかった。昨日のFP2で走行時間が足りなくて、それができなかったんだ。ここでいい予選を走ることは僕にとって重要だった。10番手にとても満足している。落ち着いて、肝心な時にすごくいいアタックができた。今日Q3に進出するのは簡単ではなかったけれど、なんとかやり遂げたんだ。いい気分だよ!」
