2012年F1第9戦イギリスGPの公式予選Q1は、レッドブルのセバスチャン・ベッテルがトップタイムを記録した。ザウバーの小林可夢偉は7番手でQ2に進んだ。
20分で争われた予選Q1の天候は雨。気温17度、路面温度22度、湿度は68%というコンディション。コース上はセッション直前までドライ路面が保たれていたものの、開始とともに雨足が強まり、路面は休息にウエットコンディションへと変わっていった。
各車はコースオープンとともにインターミディエイトタイヤで続々とコースイン。マクラーレンやフェラーリは天候の悪化をよんで、ドライバーに早々とタイムを刻むよう指示する。そのなか、ザウバーの可夢偉は隊列の先頭で周回を重ねることに成功し、タイム計測のたびにトップタイムを更新。セッションを通してタイムシートの上位で走行を続けた。
一方、セッション後半は18番手とタイムの伸びないジェンソン・バトンがQ1突破をかけて17番手ニコ・ロズベルグのタイムに挑んだ。そのロズベルグはすでにピットインしており、終盤はバトンのアタックに注目が集まった。
バトンは、一度ピットインして新しいインターミディエイトに履き替えると、残り20秒でコントロールラインを通過。セクター1、2とロズベルグを上回るタイムを刻む。
しかし、バトンがセクター3にさしかかったところでマルシャのティモ・グロックがフィニッシュライン付近でスピン、ストップしたためイエローフラッグが提示されてしまう。これによってバトンは減速を余儀なくされ、タイム更新ならず。母国グランプリのバトンは不運も重なりまさかのQ1敗退となった。