F1オーストラリアGPは金曜夕方にフリー走行の2回目が行われ、マクラーレンのルイス・ハミルトンがトップタイムをマークした。2番手はジェンソン・バトン(マクラーレン)、3番手にはマーク・ウエーバー(レッドブル)が入っている。BMWザウバーの小林可夢偉は13番手だった。
フリー走行2回目のスタートは現地時間で夕方の午後4時30分から。このセッションは午前とは一変して灰色の雲に覆われセッション開始とともに雨が降り始める。気温も22度と下がり路面温度は朝に比べ10度以上も低い25度となった。1回目の走行でフロントウイングの脱落というアクシデントに見舞われた小林可夢偉はセッションの合間にマシンの整備を終え、開始後すぐに他車とともにインスタレーションラップを終えた。
序盤は天候もなんとか持ち直し、各車は開始10分過ぎからドライタイヤで走行をスタートさせる。その後20分過ぎには各ドライバーのタイムが出揃い、ハミルトンとバトンのマクラーレン勢がトップタイムを出し合いながら順調に周回を進めていく。開始30分時点のトップにつけたハミルトンは今GPで柔らかい方のタイヤとなるソフトタイヤを装着して1分25秒801を記録、2番手にバトンが続き、ルノーのビタリー・ペトロフが3番手につけた。ブリヂストンは今回のグランプリにオプションのソフトとプライムのハードという2種類のタイヤを持ち込んでいる。
セッションは中盤を前に再び雨が落ち始め、コースはここで完全にウエットコンディションへと変化してしまった。そのためコース上のマシンは一旦ピットへと戻りコンディションの回復を待つことになったが、トロロッソのハイミ・アルグエルスアリだけは雨用のインターミディエイトタイヤを履いてひとり走行を続けていった。ここではルノーもロバート・クビカが同じタイヤで周回を重ね、ハーフウエットでのタイヤおよびマシンの反応などを確認している。
残り20分、セッションが終盤に入る頃には路面も少しずつ乾き始め、ここからはマシンが続々とコースイン、各車ともソフトタイヤを履いてこの日最後のタイム計測を行っていった。しかし残りが10分になるところで三度弱い雨粒が路面を濡らしその影響もあってハミルトンのトップタイムは更新されないままセッションは終了となる。2番手バトンは変わらず、終盤にウエーバーが3番手、ミハエル・シューマッハー(メルセデスGP)が4番手にポジションを上げた。
1回目の走行をわずか5周で終えた小林可夢偉はこのセッションで23周を走り13番手と挽回。フェラーリ勢は15、17番手、レッドブルのセバスチャン・ベッテルが16番手につけている。
一方、HRTはカルン・チャンドックがピットレーン出口でストップし、ブルーノ・セナも何らかのトラブルからかガレージからマシンを出すことすらできずセッションを終了。ヴァージンのルーカス・ディ・グラッシも2周のみの走行に留まっている。