FIA会長ジャン・トッドが、2015年に予定していたF1コスト制限案導入を断念すると述べた。
FIAは昨年末、来シーズンのF1にコスト制限を設けるとして、今年の6月までにそのシステムに関して合意に達することを目指すと発表した。
しかしF1ストラテジーグループのメンバーである代表6チーム(レッドブル、フェラーリ、メルセデス、ウイリアムズ、マクラーレン、ロータス)は先月、FIAに対し、予算制限は現実的な計画とは思えないとの意見を提出したという。
彼らは、全チームに適用し監視できる予算制限を設けるのは不可能であるため、その代わりにテクニカルおよびスポーティングレギュレーションを通して予算を抑えるべきであると主張した。
バーレーンGPで今年初めてグランプリの現場を訪れたトッドは、チームからそういった連絡がきたことを認めた。コスト制限を実行に移すにはF1ストラテジーグループの協力が必要であるため、このアイデアを推し進める意味はないと、彼は語っている。
「大多数のチームがコスト制限に賛成していたのだが、今はストラテジーグループのメンバーであるチームはすべて反対している」とトッド。
「もし6チームと商業権所有者が反対すれば、18票中12票が反対ということになるので、強制することはできない。数字上不可能だ。つまり、今回の場合、もはやコスト制限は行われないということになる」
「ある意味失望している。必要な(コスト)削減を成し遂げるのがより難しくなるかもしれないからだ。だが皆の意見では、コスト削減自体には皆が賛成しており、スポーティングおよびテクニカルレギュレーションを通してそれを行うべきだということだ」