25日、F1の今季第14戦シンガポールGPが幕を開け、金曜日1回目のフリー走行はルーベンス・バリチェロがトップタイムをマーク、2番手にもジェンソン・バトンが入りブラウンGPがオープニングセッションを1-2で飾った。3番手はマーク・ウエーバー(レッドブル)。トヨタの2台は15、16番手。ウイリアムズの中嶋一貴は10番手だった。

 F1唯一のナイトレースとなるシンガポールGPは、市内中心部に設けられたマリーナベイ・ストリート・サーキットがその舞台。初日金曜日は現地時間で午後6時と午後9時30分から、それぞれ90分のフリープラクティスが行われることになっている。

 迎えた1回目のフリー走行は気温31度、路面温度33度、湿度は68%というコンディション。天候は晴れで、サーキットにはまだ昼間の明るさが残っている。
 セッションはいつも通り全車がインスタレーションラップを行った後、マシンは一旦ピットへ戻りしばらくの間ガレージで待機。最初の30分は、トロロッソの2台とフェラーリのジャンカルロ・フィジケラ、ルノーのロメイン・グロージャンがタイムを計測するだけに留まった。

 その後セッションが中盤に入っていくと他のドライバーもタイム計測を始めていったが、開始41分のところでグロージャンがターン17立ち上がりでクラッシュを喫してしまう。グロージャンのマシンは右リヤとフロントウイングにダメージを受けたものの、ドライバーに怪我はなく自らの足でマシンを降りた。これによりセッションは赤旗が出され、マシンの回収作業のために走行は一時中断。奇しくもグロージャンがクラッシュした場所は“シンガポール・ゲート”の発端となった昨年のネルソン・ピケJr.のクラッシュと同じ箇所となった。

 およそ11分の中断の後、現時時間18時52分にセッションはリスタート。この頃になるとサーキットには暗闇がおとずれ、セッションはようやくナイトレースの雰囲気に包まれはじめる。
 終盤を前に上位を形成しているのはブラウンとレッドブルのタイトルを争う4台、ヘイキ・コバライネン(マクラーレン)もセッションを通じコンスタントにラップをまとめている。
 そのなか、1回目の走行でトップに立ったのはバリチェロでタイムは1分50秒179。ブラウンGPはバトンも2番手につけ、最初のフリー走行で幸先良く1-2スタートを切ることとなった。3番手にはトップからコンマ2秒差でウエーバーがつけた。昨年ウイナーのフェルナンド・アロンソが4番手、以下セバスチャン・ベッテル(レッドブル)、コバライネンと続き、7番手につけたルイス・ハミルトン(マクラーレン)もトップからコンマ5秒差と上位は接戦模様となっている。

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