マクラーレンのチームプリンシパル、マーティン・ウィットマーシュは、イギリスGPでタイヤトラブルが連発したことを受け、今週末のドイツGPをF1チームがボイコットする可能性もあると認めた。
イギリスGP決勝中にルイス・ハミルトン、フェリペ・マッサ、ジャン‐エリック・ベルニュ、セルジオ・ペレスのタイヤがバースト、他にもフェルナンド・アロンソ、エステバン・グティエレスらのタイヤにもトラブルが発生していた。
安全面から早急な対策が求められているが、次戦ドイツGPは翌週開催となっており、残された時間は少ない。
2005年のアメリカGPでは、ミシュランタイヤユーザーがタイヤの安全性に懸念があるとの理由で決勝をスタートせず、ブリヂストンユーザー6台のみがレースをするという異常な事態になった。ウィットマーシュは、その時のような状況になることは望んでいないが、安全が保証されないまま走ることはできないと述べた。
「(ボイコットする)危険がある。チームとドライバーたちが安全に(レースが)できると確信できなければ当然そうなる」とウィットマーシュはSky Sports Newsに対してコメントした。
「しかしF1のために我々はそれを望んでいない。過去にインディアナポリスでこういう問題に直面した。これはF1にとって悲惨な出来事だった。だからこそ協力して対策に当たらなければならない。誰かを非難するのではなく、協力して取り組み、解決法を見つけ、それをうまく進めるべき時だ」
水曜に行われるスポーティング・ワーキング・コミッティー会合にピレリが出席し、今後の対策について話し合いがなされる予定だが、ウィットマーシュとレッドブル代表クリスチャン・ホーナーは、昨年のタイヤに戻すという案を支持している。
「ドイツまでに何か対策を取ることになるだろう」とウィットマーシュ。
「(ボイコットは)今のところは考えていない。全チーム、全ドライバーが視野に入れるべきことではあるが。しかし我々はピレリをサポートし、すべての情報を彼らに提供し、正しい決定をする時間を与える必要がある」