2011年F1の新規則がうまく機能しているかどうかを見極められるのはスペインGPであるといわれてきたが、その一戦を終えたチームボスたちが、今シーズンの規則変更は成功であったとの考えを示した。
バルセロナのコースはこれまで非常にオーバーテイクしづらかったが、今年のスペインGPでは記録となる60回のオーバーテイクが見られ、セバスチャン・ベッテルと2位のルイス・ハミルトンの差がフィニッシュ時わずか0.6秒だった。
ルノーのチームボス、エリック・ブーリエは、最初はスポーツの要素が損なわれることを心配していたが、今はスポーツとショーのバランスがうまくとれていると語った。
「私は最初から好きではなかったものの、新規則を支持してきた。2010年より前には外部の人間だったが、当時は人々が常にオーバーテイクが少ない、アクションがないという不満を述べているのを耳にしていた」
「私は(新規則によって)スポーツというよりもショーの要素を大きくしすぎてしまうのではないかと恐れていたが、今はスポーツであり、アクションもあり、ショー的要素も増えた。スポーツの面を保てたので、私としては成功だと思う。ピットレーンにいる私やエンジニアたちは皆苦労しているがね」
レッドブルのチームプリンシパル、クリスチャン・ホーナーは、スペインGPはわくわくするレースだったとして、今の規則のままでいきたいと述べた。
「うまく機能していると思う。バルセロナは単調なレースになる可能性がきわめて高いサーキットだったが、1コーナーの後、あのような展開になったので、結果が出たといえるのではないだろうか」
「このレギュレーションが貢献し、この状況を作り出している。今はこの規則を変えるような決定がなされないことを願っている」
メルセデス・モータースポーツのボス、ノルベルト・ハウグは、スペインに来る以前から今年の規則が成功だったことは分かっていたと述べた。
「私はすでにそう思っていた。不満を持っている人々は、複雑すぎると考えているのだろうが、私は素晴らしいと思うし、100パーセントうまくいっていると考えている。新規則でひとつだけ間違いがあるが、それはシルバーのマシンがトップにいないことだ」
