16日、F1第16戦ブラジルGPの幕開けとなる1回目のフリー走行が行われ、レッドブルのマーク・ウエーバーがトップタイムをマークした。2番手はルーベンス・バリチェロ(ブラウンGP)、3番手はセバスチャン・ベッテル(ブラウンGP)という結果になった。トヨタはヤルノ・トゥルーリが11番手、小林可夢偉は18番手。ウイリアムズの中嶋一貴は6番手となっている。
グランプリ初日を迎えたインテルラゴスの天候は曇り、気温19度、路面温度は21度というコンディション。コースは一部湿っている箇所が見られるものの、全体的にはほぼドライという状態だ。
今回トヨタは、日本GPの予選で怪我を負ったティモ・グロックに代えてサードドライバーの小林可夢偉をエントリーしており、今週末はひさびさにふたりの日本人が顔を揃えることになった。
現地時間午前10時、ブラジルGP1回目のフリー走行がスタートする。各車はまず、いつものようにインスタレーションラップを行っていくが、天候の急変を心配したのか通常よりも早めに連続周回へと入っていく。上空は灰色の厚い雲が辺り一面を覆っている。
そうした中、セッション序盤は路面もドライコンディションのまま進んでいき各車のタイムも徐々にアップ。ルイス・ハミルトン(マクラーレン)がまずは1分13秒台のタイムでトップにつけ、2、3番手にはブラウンGPの2台が続いた。
しかしセッションは開始から30分が過ぎたあたりで雨が強く降り始めたため、路面はすぐにウエットコンディションへと変わってしまう。ここで全車は一度ピットインし、ガレージ内で天候の回復を待つことになった。
その後雨はしばらくして止み、路面コンディションは再び回復してくる。これを見た各マシンは再びコースインして周回をスタートさせるが、開始から1時間を迎えようとしたところで今度はロメイン・グロージャン(ルノー)がコース脇に設置されていた発砲スチロール製のボードをヒットしてしまい、その破片がコース上に散乱。このためセッションは赤旗が出され、走行は事実上2度目の中断となってしまった。
およそ10分の中断の後、セッションはようやく再開。ここからのセッションは最後まで中断なく進み、終盤には今回持ち込まれている2種類の内、柔らかいコンパウンドのスーパーソフトタイヤを投入するチームも出てくる。
その中でトップタイムをマークしたのはウエーバーで、チームメイトのベッテルも3番手につけるなどレッドブルがいいかたちのスタートを見せる。2番手はルーベンス・バリチェロ(ブラウンGP)、4、5番手にマクラーレンの2台、その後ろ6番手にはウイリアムズの中嶋一貴が続き、タイトルに王手をかけているジェンソン・バトン(ブラウンGP)が7番手という結果になった。
日曜日にF1のレースデビューを迎える小林可夢偉はチームメイトのトゥルーリから約コンマ7秒落ちとなる18番手で最初の走行を終えている。