F1第18戦ブラジルGPの決勝でトップ10入りを果たしたドライバーたちが、レースを振り返った。
ニコ・ロズベルグ 決勝=1位
「今回も最高の観客の前で最高の勝利を挙げることができたね! すごく嬉しい。ここは歴史ある素晴らしいサーキットで、走るのも楽しい。だからなおさら嬉しいよ。僕にとっては完璧な週末だった。常にレースをコントロールすることができたし、最終的にルイス(・ハミルトン)に大きなマージンを築いて勝ったんだ。ルイスのタイヤがあっという間に終わってしまったのを見て、チームは3回ストップに変更した。いい判断だったと思う。次のアブダビが楽しみだ。シーズンをいい形で締めくくるためにプッシュしていく。ドライバーズ選手権でセバスチャン(・ベッテル)に勝ってランキング2位を獲得することができてよかった。ただ、これは追い求めていた結果ではない。もちろん1位になりたい。今年の僕のパフォーマンスはそれほどよくなかったから、努力して向上しなければ。パリで大きな事件が起きた。僕らのこのスポーツを違う視点で考えなければならないということを心に留めておきたい。被害に遭った方々のご家族と友人の心痛をお察しする」
ルイス・ハミルトン 決勝=2位
「今日はいい感触を持って走れた。必死に攻めて、まさにすべての力を絞り出した。このサーキットは大好きだけど、オーバーテイクはかなり難しい。必死でニコ(・ロズベルグ)に挑戦したが、どうしても抜けなかった。悲しいことにDRSゾーンの長さが足りなかった。時には状況を変えるために戦略的に違うことができれば嬉しい。もちろん僕らドライバーはチームを信頼しているけどね。彼らは何度もシミュレーションを重ね、何が一番いいのかを知っている。3回ストップの方が遅かったけれど、(2回ストップのままでは)タイヤが最後まで持たなかっただろう。だから正しい判断だった。結局はニコは最高のレースをしたんだ。最近は予選でもいい仕事をしているね。(予選でロズベルグに負けるようになったのはタイヤの内圧が変わったことが一因なのではという説について)シンガポールからマシンが少し変わり、それが彼向きになっているようだ。でも僕としては懸命に努力し、それがなぜなのかを突き止め、最終戦では克服するつもりだ。ブラジルにいると素晴らしいファンに囲まれて最高の気分になる。彼らの心には愛があふれている。この素晴らしいイベントを実現してくれたオーガナイザーに感謝する。みんな、来年また会おう! (決勝中、チームに対してロズベルグと異なる戦略を取る可能性を聞いたが、それが許されなかったことに関して)僕は戦うためにここにいる。同じ戦略だと最初に結果が決まってしまう。リスクを取ろうじゃないか。僕には速さがあった。でもこのサーキットではオーバーテイクができない。ニコの後ろについてプッシュしたが、タイヤをだめにしてしまった。だから他の(戦略の)選択肢があるかどうか知りたかった。時には何か違うことができたら嬉しい。いくつか選択肢があるなら、どういう結果になるのか試してみたい」
セバスチャン・ベッテル 決勝=3位
「いいレースだったね! これまでになかったほど前に近づくことができた。メルセデスがもう失うものもなく常にプッシュしていたことを考えれば、これは大きな成果だ。単独で走っている時間が長いと、エキサイティングなレースとは思えないけれど、コースが素晴らしいから1周1周を楽しむことができた。タイヤの面倒を見つつ限界までプッシュするとなると、すべてをうまくやるのが楽ではない。でも全体的にすごく満足している。メルセデスはパワーユニットもマシンも強力だし、ドライバーはふたりともいい仕事をしている。だから彼らのパッケージに勝つのはものすごく難しい。でも僕らのパワーユニットに関して言えば、マラネロの皆が今年は奇跡的な仕事をしてくれているし、マシンに関しても同じことが言える。チーム内にたくさんの変化があったことも忘れてはいけない。うまく回り始めるには普通は時間がかかるものだけど、僕らはすぐにリズムに乗って、何度か表彰台に上り、シーズン2戦目にして勝利を挙げた。他のどこよりも僕らは進歩したと思う。冬には大きなステップを踏むチャンスがある。それは他のチームも同じだけどね。僕らの目標は同じ。他の誰よりも大きな進歩を果たすことだ。スクーデリアに加入した年に上った表彰台の回数では僕がトップだと言われた。ここまで表彰台は13回。これをすべて来年は勝利に変えたいね。スタートで何かできるかと思ったけれど無理だった。悪くないスタートだったが、ルイス(・ハミルトン)やニコ(・ロズベルグ)よりよかったわけではなかった。ファーストスティントの途中では彼らについて行けるかと思ったが、その後どんどん離されてしまった。彼らの方が速かったと認めるしかないけれど、レースペースに関してはこれまでのレースと比べるとかなり近づけたと思う。0.1~0.3秒差だったり、最終スティントでは僕らの方が速かった時もあった。次はもっと近づきたい。(2回目のピットストップでソフトに換えたことについて)メルセデスにプレッシャーをかけるには離されすぎていたし、後ろとも十分なギャップがあったから、何か違うことをやってみようと考えた。それでソフトタイヤを使った。最終的にとてもよかったと思う。ソフトタイヤはすごく走りやすかったし、僕としてはミディアムより少し快適に感じていた。残念ながらトラフィックがひどくてメリットにつなげることができず、追いつけなかった。でもソフトは長く持ったし少し速かった。だから試す価値はあったんだ」
キミ・ライコネン 決勝=4位
「僕に関してはほとんど何も起こらないレースだった。スタートはまずまずで、幾分ホイールスピンはあったけれど、ポジションをキープして、セブ(ベッテル)についてコーナーに入っていった。4位を楽に維持できるだけの速さはあったが、マシンのフィーリングが思っていたほどはよくなかった。ソフトタイヤでもミディアムでも苦労した。装着して最初の数周、新しいうちはいいんだが、周回を重ねていくとハンドリングが快適ではなくなってきた。3回ストップに切り替えたとしてもレース結果は変わらなかったと思う。それで事前に予定していたとおり、2回ストップで走り切った。最後のスティントが一番うまくいったと思うが、その時点ではすでにやれることはあまりなかった。前のグループから大きく離されていたからだ。最善の結果を出そうと努力した。4位は悪くない。すごく退屈なレースだった。4番グリッドからスタートして4位フィニッシュ。決勝中のハンドリングはあまりよくなかった。最下位よりはいいけど。最初から最後までものすごく退屈なレースがよくあるが、今日がまさにそうだった」
バルテリ・ボッタス 決勝=5位
「今回のレースで一番エキサイティングだったのはスタートだ。いくつかポジションを上げた。その後、2回ストップで走り切るために、タイヤをセーブしつつうまく機能させながら走らなければならなかった。今日はペースが足りなかった。原因を調べて、次のアブダビでは改善したい。チームがコンストラクターズ選手権3位を獲得したことをとても誇りに思う。僕らよりも規模の大きなチームと戦いながら、何度か彼らに勝ったんだ。すごいことだと思う。サーキットに来ているスタッフもファクトリーで働いているスタッフも今年はとてもいい仕事をしてくれている。彼らには深く感謝しなければ。もちろん強力なパワーユニットを提供してくれているメルセデスHPPにも感謝する。でも僕らが目指しているのは勝利だ。来年もこの調子で前進していかなければならない」
ニコ・ヒュルケンベルグ 決勝=6位
「6位という結果にはすごく満足している。ポイントを獲得し、チームがコンストラクターズ選手権5位の座を確保するのに貢献できたことも嬉しい。素晴らしいニュースだ。僕らの歴史の中のベストリザルトだし、この数年チームが進歩している証でもある。ランキング5位はチーム全員の努力の賜物だ。力を合わせて成し遂げたこの成果を誇りに思おう。今日のレースは面白かった。とはいえスタートは理想的でなく、少しホイールスピンがあって、(バルテリ・)ボッタスと(ダニール・)クビアトの後ろに落ちてしまった。早めにピットストップするというアグレッシブな戦略でひとつ順位を取り戻したが、そのためにミディアムタイヤで長いスティントをふたつ走る羽目になった。それが今日の一番の課題だったよ。でもうまくタイヤを持たせて2回ストップ戦略を成功させた。次のアブダビが楽しみだ。またいい結果を出してシーズンを終えたい」
ダニール・クビアト 決勝=7位
「今日は可能なことを最大限やったと思う。残念ながら最初のピットストップでフォース・インディアにアンダーカットされてしまい、それがその後のレースに少し響いた。その後ずっと(ニコ・)ヒュルケンベルグの後ろを走ることになったんだ。抜きどころを見つけるのはかなり難しかった。彼の後ろで何とか攻めよう頑張ったが、ストレートでコントロールされてしまった。何度かDRS圏内に入ったけれど、それでもだめだったんだ。でもこのサーキットで6ポイント取れたことに満足すべきだろう。昨日は計画どおりのいい予選を走ったし、今日も落ち着いたレースができた。これ以上の結果を出すのは無理だった」
フェリペ・マッサ 決勝=8位=除外
「ここの雰囲気はいつも最高だね。ファンから大きなエネルギーをもらえる。でもレース自体はこの雰囲気とは比べものにならないような出来だった。今回は週末を通して思うようなラップタイムを記録できずに苦労した。8位でスタートして8位でフィニッシュ。さして話すこともないね。フラストレーションが溜まるレースだった。最終戦ではここよりずっといい結果を出して、シーズンをいい形で締めくくりたい。週末通して悲惨なペースだった。理由は分からない。すべてのセッションで苦しんだ。普通はここを得意としているんだ。なのに、理由は分からないけど週末の間ずっと何もうまくいかなかった。特にレースがひどかった。表彰台争いができるマシンではなかったかもしれないけど、本当ならもう少し上位でフィニッシュする力はあったはずだ」
ロマン・グロージャン 決勝=8位(フェリペ・マッサの除外で昇格)
「楽しいレースだった。アグレッシブな戦略で走り、何度かいいオーバーテイクをして、順位を上げていった。エンジョイできたよ。他のマシンの後ろを走るのはかなり辛かったけれど、僕らにはターン1の入口でオーバーテイクできるだけのパワーがあった。今週末は悲しい出来事があっただけに、またポイントを獲得できて嬉しい。次はこのチームで走る最後のレースだ。アブダビでチェッカーフラッグを受ける瞬間は感傷的になるだろうね。いい結果を持ち帰るためにベストを尽くす」
マックス・フェルスタッペン 決勝=9位(フェリペ・マッサの除外で昇格)
「ものすごく楽しいレースだったよ! もちろんいつだってもっとたくさんポイントを取りたかったと思うものだけど、現実的にならなければ。10位は今日の最大限の結果だった。僕らはストレートで遅いから、残念ながらロータスやフォース・インディアからポジションを守るのはものすごく難しかった。それでもあと1ポイント取れたのはいいことだ。今日の決勝は本当に楽しんで走れた。何度かいいオーバーテイクをしたしね。特にターン1の追い越しはよかったね! いいバトルをして、攻めていったけれど、後ろからもプッシュされたから休む暇もなかった。それでもすごく面白かったよ! 今回もトップ10圏内でフィニッシュできて嬉しい」
パストール・マルドナド 決勝=10位(フェリペ・マッサの除外で昇格)
「たくさんのことが起こり、すごくアクティブなレースだった。他のほとんどのドライバーと違う戦略を採って、ファーストスティントで速さでは劣るが耐久性が高い方のタイヤを使った。そのためにソフトタイヤを履いたマシンを相手に順位を上げていくのは難しかった。ミドルスティントでソフトに換えて、プッシュできるようになり、いくつかポジションを上げた。終盤はハード側のタイヤを履き、後方のフレッシュなソフトタイヤを履いたマシンと戦ったが、10位を守り切るのは難しかった。でもグリッドポジションを考えればいいレースだったと思う」
