F1ブラジルGP決勝のオープニングラップで起こった複数のアクシデントについてFIAが協議した結果、ふたつの案件についてペナルティが下されることになった。
FIAは、レース1周目に起こったいくつかのアクシデントのなかで主に3つのアクシデントについて協議を行った。最初のペナルティは、エイドリアン・スーティルとヤルノ・トゥルーリがフェルナンド・アロンソを巻き込んでクラッシュした件。
これについてはアクシデント自体に対するペナルティは出なかったものの、マシンを降りたトゥルーリがマーシャルの待避指示を無視し、スーティルのもとへ駆け寄って彼を激しく非難した振る舞いがFIAのインターナショナル・スポーティング・コードに抵触するとしてトゥルーリ側に1万ドルの罰金が与えられた。
このアクシデントは5コーナーの立ち上がりでトゥルーリがスーティルをアウト側から抜きにかかった際に十分なスペースが与えられず、その結果トゥルーリのマシンはコントロールを失って高速のまま反対側のガードレールにクラッシュしている。
さらに、1周目終了時のピットレーンでマクラーレンとヘイキ・コバライネンが起こした“給油ホース事件”についても、ピットからの危険なリリースという判断に加えキミ・ライコネンの走行をひどく妨害するものだったとして5万ドルの罰金とコバライネンのレース結果に25秒を加算するというペナルティが下った。
このアクシデントは、コバライネンのマシンがピットアウトする際に給油ホースを引きずったまま発進してガソリンをバラまき、後ろを走っていたライコネンのマシンに引火するという極めて危険なものだった。
引火した火はすぐに消えたが、この時の状況についてライコネンは「ガソリンが目に飛び散って火に覆われた。幸運にもすぐに消えたが今でも目がヒリヒリするよ。ただ問題はないけどね」と語っている。
これらのことによりコバライネンはレース直後の9位から12位へと順位を下げられている。(小林可夢偉は最終的に9位)
なお、スタート直後の2コーナーでヘイキ・コバライネンとジャンカルロ・フィジケラの2台が絡んで両者コースオフしたものについては両者お咎めなしと判断されている。