ヘレスで行われているF1合同テストの2日目、2月11日の走行ではBMWザウバーの小林可夢偉が103周を走り込み、1分19秒950で最速タイムをマーク。チームも「予定していたテストがこなせた」と満足の行くテストとなった。
前日、テストの大半はウエットだった路面は午前中の早い時間に乾き始め、小林は103周を走行。ベストタイム1分19秒950は自身の最終ラップにマークしたものだった。
ザウバーのトラックエンジニアリングのトップを務めるジャンパオロ・ダララは「今日は、プログラムを完了させることができ良いテストが行えた。午前中にはいくつかの空力テスト行い、午後はセットアップとタイヤ評価に集中することができた」と振り返る。
「1日を通してほとんど燃料を多く積んだ状態で走り、セッション最後に軽めの状態で走行をした。明日の天候も不安定なようだが、その中で最善を尽くすようにする」
12日からはペドロ・デ・ラ・ロサがC29をドライブする。
続いて2番手は前日に続いてトロロッソのセバスチャン・ブエミ。トロロッソではエアロパーツの評価を実施、またメカニカルセットアップやタイヤ評価も3種類のコンパウンドでトライ。
「昨日はウエットだったが、今日はドライコンディションで多くの周回を重ねられた。マシンは信頼性があり、STR5を概ね理解することができたと思う」とブエミは納得の様子だ。
マクラーレンMP4-25をドライブするジェンソン・バトンが3番手タイム。シートの状態がよくなったとバトンも喜び、多くのメニューをこなしていた。最後には警告灯の点灯でストップを余儀なくされたが、大きなトラブルではなかった。
ウイリアムズの二コ・ヒュルケンベルグは、「テクニカルなトラブルが起こって少々難しいテストだった。でも2日間を通じてマシンの印象はとても良かった」と67周を走行し、4番手のタイム。油圧系とドライブシャフトまわりにトラブルが発生、油圧トラブルの対処には若干の時間がかかっているが、ドライブシャフトの方はすぐに解決している。
フォース・インディアもテストメニューをこなすことができ、ビタントニオ・リウッツィは前日に続いてポジティブ。「いろいろと試すことができ、進行具合には満足している」とリウッツィはコメントを残している。
メルセデスGPはこの日、ミハエル・シューマッハーがドライブを担当。6番手というタイムに本人は「赤旗中断によって、メニューが十分にこなせなかったが、今日はハッピーなテストだった」と語る。「マシン、チーム、条件のすべてが一新されるのでまずは信頼性の確保が優先事項だ。明日以降、天候がそれほど良くないようなので、今日の走行は貴重。クルマは快適で楽しんで走ることができた」。
7番手タイムは129周を走ったフェラーリのフェルナンド・アロンソ、8番手にルノーのロバート・クビカという結果となった。
クビカは「テスト序盤は路面が濡れていたので、メインのメニューを始めるにあたって路面が乾くのを待たないといけなかった。それでも車両の重量による挙動の変化やセットアップを試すことができ、いい1日だった」と振り返る。
レッドブルのマーク・ウエーバーは9番手のタイム。「生産的な2日間だった。信頼性の部分で些細なことはあったものの、多くの周回をこなすことができ、スタートとしてはまずまずと言える」とタイムは気にしていない、
ヴァージンはティモ・グロックが11周をしたところでウイングが外れるというトラブルが発生。スペアパーツの到着が夕方になることから、この日の走行をこの時点で取りやめている。