F1第3戦中国GPの決勝でトップ10入りを果たしたドライバーたちが、レースを振り返った。
ルイス・ハミルトン 決勝=1位
「すごく嬉しい。最高のレースができたし、すべてのセッションが順調で、クリーンな週末を過ごせたのは素晴らしいことだ。チームは最高の仕事をしてくれた。フェラーリはロングランでタイヤに優しいから、今日は彼らとの厳しい戦いになると予想していた。今日は自分自身のレースをうまく運んで、タイヤをできるだけうまく管理して走ることを目標としていた。タイヤの制約の中で可能な限りプッシュし、オプションタイヤのスティントをできるだけ長く伸ばそうとしていただけだ。ニコ(・ロズベルグ)は一度も本格的にチャレンジしてこなかった。故意に彼を遅らせるようなことは一切していない。2回目のピットストップの前に数周速いラップを走ってギャップを築いた。すごく楽しかったよ。その後はプライムタイヤのライフを管理して走るだけだった。スムーズな週末を送らせてくれたチームに感謝すべきだね。マシンを僕が望んでいるような状態に調整できたから、今日いいパフォーマンスを発揮することができた。熱狂的なファンがいる中国でまた優勝することができてとても嬉しい。週末を通して本当に熱心に応援してもらった。だからファンの皆に「シェシェ」(中国語で「ありがとう」)と言いたい。ニコのレースの面倒を見るのは僕の仕事じゃない。僕の仕事は、自分のマシンをうまく管理して、できるだけ早くいい状態でチェッカーまで持っていくことだ。それこそ今日僕がしていたことだ。故意に他のマシンのペースを落とさせるようなことはしていない。自分のことに集中していた。ニコは僕の前に出たかったのならやってみればよかったんだ。でも彼はそれをしなかった」
ニコ・ロズベルグ 決勝=2位
「フェラーリに勝つことができて嬉しい。マレーシアの後、チームはとてもいい仕事をしてくれた。でも今日は少し悔しい思いをしている。予選でルイス(・ハミルトン)につけられたわずか100分の4秒の差が最終的にどれだけ大きな影響を及ぼすのかを思い知ったんだ。ルイスはミドルスティントでタイヤをかなり労わって走った。それによって(ペースが遅くなったために)僕は(セバスチャン・)ベッテルにすぐ後ろまで迫られるという危険にさらされることになったんだ。ベッテルは新品タイヤを履いてアンダーカットしようとしたから、チームは僕をフェラーリの前の位置に戻すために2回目のピットストップを早めた。それはうまくいったけれど、最後のスティントが長くなってしまい、終盤はタイヤがだめになってきた。いろんなことについてこれからじっくり話し合う必要がある。そうはいっても、状況を変えるのは僕自身だ。土曜日にもっといい仕事をする必要がある。(記者会見でハミルトンが「ニコのレースをコントロールしたりしていない。自分自身のレースをコントロールしていただけだ」と発言したのを受けて)今、ルイスはトップを走っている時に自分のことを考えてペースをコントロールしていたと言ったけれど、それは面白い話だね。(ハミルトンのペースが遅かったことが)不必要に僕のレースにダメージを与えた。ゆっくり走らなければならなかったことでセバスチャンにかなり接近されてしまったんだ。まず不必要にセバスチャンとの差が縮まることになり、その結果、彼をカバーしなければならなくなり、レースタイムを大幅に失うことになった。スティントがかなり長くなってしまったために、レース終盤にはタイヤがだめになった。僕としては不満に思っている」
セバスチャン・ベッテル 決勝=3位
「全体的に見てこの結果に満足すべきだと思う。まだシーズン3戦目なのに僕らは大きく進歩している。チームのために3位と4位を獲得できたので僕はすごくハッピーだよ。できればもっとメルセデスにプレッシャーをかけたかった。1回目と2回目のピットストップの後、彼らのすぐ後ろまで来ることができたが、最終スティントで大きく引き離されてしまった。4週間前よりは彼らとの差が縮まっているから心強いけど、やるべきことはまだ多いね。それでも今回もその他のチームより上の位置を確保できたのはすごくいいことだ。今日は2位を獲得できる見込みはなかったといっていい。ライバルが速かったという事実を受け入れるしかない。これからさらに差を縮めていきたいね。僕らのマシンはどんなコンディションでも強い。そう感じている。今日はやれることはすべてやった。レース序盤はメルセデスにプレッシャーをかけることができたが、終盤の彼らは速すぎた。ニコ(・ロズベルグ)はものすごく速いラップを連発したけれど、僕らにはそれはできなかった。でもこの調子で差を縮めていければ、いつか彼らと戦えるようになる。それが楽しみだ」
キミ・ライコネン 決勝=4位
「スターティンググリッドのポジションがよくなかったことを考えれば、4位はいい結果といえるだろう。スタートはうまくいった。蹴り出しがすごくよくて、1コーナーでイン側に行ってコーナー出口でいいポジションにつけて、ブレーキングでウイリアムズをとらえ、彼らの前に出ることができた。マシンの動きがすごくよかった。今日はクルマが好調だった。最初のタイヤセットでは少し苦労したけれど、それは誰もが同じだったと思う。残りの2セットは問題なかった。終盤、前との差を縮めていった。自分に速さがあるのは分かっていたし、タイヤもいい状態だった。表彰台を狙うチャンスはあったが、セーフティカーが出動したためチャレンジできなかった。今日は表彰台に近いところまで行った。次戦からもっといい週末を送りたい。予選ですべてをうまくやって、ベストを尽くす。今日チームは可能な最大限のポイントを獲得した。メルセデスの方が上なのは分かっているから、この結果に満足すべきだ。毎週末彼らにチャレンジできるよう、明日からまた進歩を図る必要がある。去年からそうしてきたように、今後も努力し続ける。チームの方向性を信じて、今は忍耐強く作業に取り組もう」
フェリペ・マッサ 決勝=5位
「今日はいいレースをした。マシンの力を目いっぱい引き出したと思う。チームはいい働きをしたけれど、上位のマシンに追いつけるだけの純粋な速さがなかった。唯一よくなかったのは僕のスタートだったので、これから分析するつもりだ。今日は可能な最大限のポイントを獲得した」
バルテリ・ボッタス 決勝=6位
「今日のレースではずっと単独走行していた。いいレースペースを発揮するのが難しかったが、僕らチームは可能な中でベストの結果をつかんだと思う。スタート直後にキミ(・ライコネン)の前を走ったけれど、彼はうまく仕掛けてきて僕の前に出た。もう少し長く彼を押さえておきたかったね。上位のマシンに追いつくためにはやるべきことが山のようにあるけれど、まだ3戦目だから時間はたっぷりあるよ」
ロマン・グロージャン 決勝=7位
「今日可能なベストの結果を出せたと思う。チームにとってシーズン初ポイントを獲得できて満足している。エンストンのファクトリーとサーキットに来ているスタッフ全員を誇りに思う。チームにとっては簡単なサーキットではなかった。僕らが得意でない、フロントに厳しいコーナーが多いコースだからね。それでもいいスタートを決めて、スティントのほぼすべてをうまくやれた。僕らは1戦ごとにマシンを改善させ、いい仕事をしている。やっとポイントが取れて嬉しい。次のレースにも期待を感じられるよ」
フェリペ・ナッセ 決勝=8位
「チームにとって素晴らしい日だよ。2台そろってポイントを獲得することができたんだ。チームの皆のことを考えるととても嬉しい。簡単なレースではなかった。ロータスやトロロッソと戦ったが、彼らの方がペースがよかったからね。でも僕はマシンの力を最大限引き出し、戦略を100パーセント活用できたと思う。この結果には満足できる」
ダニエル・リカルド 決勝=9位
「こんなことは今までなかったんだけど、スタートでアンチストールに入ってしまった。何が起きたのか調べる必要がある。本当に悔しい。これがレースを決定づけたんだ。渋滞に苦労し、順位を上げていくのが難しかった。少なくとも改善すべき点が分かったのはプラスの要素だと言えるだろう。チームのスタッフは優秀だから解決策を見つけてくれるはずだ。ダニール(・クビアト)とちょっとしたバトルをした。抜こうとした僕が楽観的だったのかどうか分からないけど、違うレース戦略で走っていたのは確かだ。この後のミーティングで解決するよ。今日は期待していた結果を出せなかった。でも数日で何かを見つけ出して次のバーレーンではもっといい結果をつかみたい」
マーカス・エリクソン 決勝=10位
「またしてもチームは素晴らしい成果を収めた。2台完走を目指してレースに臨み、その目標を達成したんだ。僕自身のことを言うと、最初から最後までバトルをしっぱなしで本当にきつかった。レースペースがもう少しよかったら楽だったんだけどね。フロントタイヤをうまく機能させるのが難しく、思ったようにペースを維持することができなかった。それでも何度か素晴らしいバトルをしたよ。いいレースができたと思うし、入賞できてすごく嬉しい」