FIAとF1チームが、ドライバー・ペナルティポイントシステムの導入に関してスペインGPにおいて話し合いを行う。FIAはドライバーが規則違反を犯すとポイントが加算されていき、ある時点でレース出場停止になるようなシステムをF1に導入したいと考えている。
スペインGP決勝の前に、FIAレースディレクターのチャーリー・ホワイティングは、スポーティング・ワーキンググループの会合で、チームと共に将来の規則変更について検討を行う。
この会合では、2014年のテストスケジュールに関する変更(1月のテストを認めるため)の他に、ライセンス上のペナルティポイントシステムの導入についても議論される。
ドライバー・ペナルティポイントシステムは、一般の運転免許の点数制度のように、違反によるポイントが累積され、あるポイント数に達するとレース出場停止となるシステム。
昨年、ロメイン・グロージャンはベルギーGPで多重クラッシュを引き起こしたことで、次のレースの出場停止の処分が下された。この裁定は、それ以前にもグロージャンがクラッシュを繰り返してきたことが考慮されて下されたものであると考えられている。その後、ドライバー・ペナルティポイントシステムの提案がなされ、検討されてきた。
これまでのところ、多数のチームがこの案に賛成しているが、今季中の導入に必要な、全チームからの支持は得られていない。
小さな違反の積み重ねがシーズン終盤の大きなペナルティにつながることを心配しているチームもあり、FIAは違反点数累計の影響を示すため、すでに模擬システムのテストを行っているという。これがスポーティング・ワーキンググループの会合で評価される予定となっている。
「難しい問題であり、適切なバランスのもとに行わなければならない。ドライバーを出場停止にするのは非常に大きな問題だからだ」とホワイティングは以前、ドライバー・ペナルティポイントシステムについて語っている。
「本当にそのドライバーが出場停止に値する状況で、ペナルティを実行する必要がある」
「違反行為を観察し、(模擬)システムを試し、実践に移された場合にうまく機能するかどうかをチェックしていく。しばらくはそうしていく必要がある」
F1ドライバーたちは、ペナルティポイントシステムの導入によりピットレーンスピード違反の罰金問題が解決に向かうとして、これを支持している。
今年、ドライバーのスーパーライセンス料金が値上げされ、その代わりに罰金が廃止されることが決まったにもかかわらず、スピード違反の罰金が相変わらず科されていることを、グランプリ・ドライバーズ・アソシエーション(GPDA)は問題視している。しかしFIAとの話し合いの結果、GPDAはペナルティポイントシステムに関する決定が下されるまでは罰金問題は棚上げすることに同意した。